愛知県健康福祉部障害福祉課こころの健康推進室からリーフレット「ひきこもり」をいただきました。全国の保健所での引きこもりの対応状態の情報提供をお願いしており、愛知県はそれにまとめて回答していただいたことになります。リーフレットはそこに同封されてきたものです。
これによりいくつかのことが確認できました。
(1)愛知県健康福祉部は県下の保健所を統括する行政機関であり、この統括の元には保健所と並んで愛知県精神保健福祉センターもあります。
県下の保健所には愛知県設立の保健所のほかに岡崎市、豊田市、豊橋市の保健所があります。これらの保健所は愛知県健康福祉部の管轄外ですが愛知県精神保健福祉センターは業務上の上位機関に相当すると思われます。
名古屋市(政令指定都市)は管轄外で、名古屋市精神保健福祉センターと名古屋市内の(おそらくは)区単位の保健所の業務上の上位機関になるようです。
(2)送られてきたリーフレットには「名古屋市内にお住まいの方は、『名古屋市精神保健福祉センターここらぼ』へご相談ください」となっています。政令指定都市においては精神保健福祉センターが引きこもり対応の中心になっていることを、先日の大阪・熊本の事例に続き具体的に確信させてくれます。
(3)地域若者サポートステーションも、このリーフレットのなかでは愛知県精神保健福祉センターと並んで「ひきこもり相談窓口」として紹介されています。愛知県健康福祉部の管轄になります。全国的な状況とは確定できませんが一つの情報になります。
(4)これらにより保健所、精神保健福祉センター、地域若者サポートステーションの関係、愛知県と名古屋市の関係(分担)がわかります。他の府県においてもだいたいこのようなものと推測されます。
日別アーカイブ: 2012年3月29日
寄贈を受けた本などの再利用策
『いじめないで。』という本が献本されてきました。阿蘭ヒサコ・冨部志保子(共著)、NTT出版、2012年3月発行です。
ドコモ市民活動助成団体に取り組むNPO法人モバイル・コミュニケーションファンドが毎年発行するもので、今年のテーマが「いじめ」ということです。
不登校情報センターにはときどきこのような献本があります。著者個人からの献本もありますし、読んでしまったので「ご利用ください」の趣旨で送っていただく人もいます。
「寄贈を受けた本」ページにかなり紹介しています。なかには同じ本が複数冊になるものもあります。
これらの献本や申し出はありがたく受け入れてきたのですが、その後の活用は十分ではありません。その活用をこれから次のようにしようと考えました。
(1)献本はこれからも積極的に受け入れます。本の種類・ジャンルは問いません。不登校や精神医学に限らず、マンガ、小説、教科書など何でもいいことにします。大量になる場合は事前に連絡をください。
(2)可能な範囲で本を超安く販売します。貸し出しも考えたのですが、手間隙を考えると安く販売するのがやりやすいという結論です。基本的な視点は本を再利用することです。送料を含めて1冊300円以内(200円でも?)にします。
(3)上の基準では販売できない本もあります。①自主制作本、②購入して(仕入れをして)販売する本です。これらは1点ごとに定価(または販売価格)を表示します。
(4)本の販売はネットショップ「あゆみ書店」を改装して積極的に行ないます。時期は今年の夏以後を予定します。運用の協力者を募集します。
桜の思い出
桜の咲く季節がめぐってきました。今年は開花が遅れているようです。
はたして花見ができることになるかどうか。
「いろいろなこと思い出す桜かな」と誰かが詠んでいましたね。
4月の新しい年度が始まり、自分史の中の変化と結びやすいので、あのころは…と思い出しやすいのでしょう。そんな何かを思い出させてくれる花が桜です。
国の花、国花があるとすれば桜でしょうか。
むろん梅がいい,牡丹がいいという人もいるでしょう。
それらは相対的な好き嫌いはあっても、思想信条なるものは付いて回りません。
桜を国の花というのは、日の丸の国旗、君が代の国歌とはそこが違います。
ただこの時代に国家の象徴を増やすのは妙なナショナリズムの気分を推進になってしまいそうですね。
さざなみや志賀の都は荒れにしを 昔ながらの山桜かな
高校時代の古文教科書に出てきた和歌です。
歌人は薩摩守忠度(さつまのかみ・ただのり)。
和歌の師匠・藤原俊成は「詠みびと知らず」として自選の『千載集』に採用し、時代が落ち着いてから平家の武将・忠度の作であると明かしたとか。
記憶が間違っていなければ、「平家物語」のなかで古文の先生はそのようなことを話してくれたはずです。
和歌として名歌かどうかは私にはわかりません。
少なくとも幽玄を推奨する俊成卿は採用するだけの価値を認めました。
幽玄調の基準からすれば時間軸が背景にあり、内容はシンプルで力強くむしろ万葉調といえなくもない。素人の私にはそのように映ります。
都を離れるときの武将らしさを現わしていて、桜が咲くころになると、桜とともに思い出してきたものです。