引きこもりシンポジウムと創作展の企画

NPO法人不登校情報センターが、日常的に支援活動をしているのは引きこもり経験者です。
彼ら彼女らの対人関係づくりから社会参加への取り組みは相談レベルではなく、居場所とワークスペースを中心にしています。
連日何名かが交互に来て、不登校・引きこもり・発達障害に関わる全国の支援団体の情報を集め、主にウェブサイトをつくり、広く情報提供しています。
このサイトのアクセス数は1日800件を越えています。

その不登校情報センターが、ワークスペースという集団的な社会参加の方法、各人が取り組む創作活動、および特性ともいえる対個人サービスによる仕事づくりの実例を発表します。
その合同の発表の機会が5月3日の講演とシンポジウム「大人の引きこもり」と第5回「片隅にいる私たちの想造展」です。その企画主旨を次のようにまとめました。

シンポジウム「大人の引きこもりの社会参加を考える〕(企画)

不登校情報センターはこれまで、引きこもり経験者の社会参加に取り組んできました。
大きな成果が上がっているとはいえませんが、
(1)対人関係づくりのための相談、訪問、居場所
(2)ワークスペースと社会参加の試み
の二つの面でいろいろな活動をしています。

このシンポジウムでは、外部の専門家と当事者・支援者が実例に基づき話しあいます。

パネラーには、次の人を予定しています。
ひきこもり経験があり、何らかの仕事に就いたことがある人3、4名。
訪問サポート部門・トカネット代表:藤原宏美。
医療機関で相談業務をしている方:依頼中。
司会は不登校情報センター代表:松田武己。

共通の質問をいくつか用意します(各パネラーは質問全部に答える訳ではありません)。
(1)相談、カウンセリングから対人関係づくりにつながる実例:
(2)訪問をして・訪問を受けて、対人関係づくりにつながる実例:
(3)居場所における友人・知人づくりの実例:
(4)居場所からワークスペースへの実例:
(5)仕事に就いたときの経験:
これらの実例を通して、30代、40代の引きこもり経験者の就業方法、社会参加の仕方の多様性、がんばるけれども無理はしない形を、実際に知り、これからの取り組みに生かし、引きこもりが長期化している引きこもり支援方法を考えていきます。

名称:講演とシンポジウム「大人の引きこもりを考える」
講演:「引きこもりから社会参加への3つの取り組み」
(講師・松田武己=不登校情報センター理事長)
シンポジウム:「大人の引きこもりの社会参加を考える」
同時開催:第5回「片隅にいる私たちの想造展」
日時:2012年5月3日(木・祝)
時間:想造展はPM11:00~18:00。
講演:13:15~13:50.シンポジウム:14:00~16:00。
会場:葛飾区新小岩地区センター3階(第1会議室、第2会議室)。
参加費:無料(有志のカンパを期待)。

主催・連絡先:NPO法人不登校情報センター
TEL03-3654-0181、FAX03-3654-0979。

20代男性が支援を求む連絡

20代男性が支援を求む連絡
福島県の中通り地域の24歳の男性、Tさんから次の連絡を受けています。

<僕は中学校の時に脅迫などの不当な人間関係に遭い、かなりの人間不信に陥ってしまいました。
学業成績は良く野球部ではエースピッチャーを担っていました。
高校は地元の進学校に通っていたのですが、中学時代に根付いた人間不信によって高校生活もうまくいかず、1年で中退しました。
その後、高卒認定資格取得しても大学生活が怖くて進学しませんでした。
17歳の頃からは家庭内暴力もふるうようになりました。
現在は24歳になったことで焦燥感が強く、毎日イライラと落ち込みも激しくなっています。
精神科の方にも通院しています。
目標もなく将来の展望も何もなく、ただ女性(恋人)が欲しいとばかり思っていて本当に困っています。

相談者・支援者に望むこと:
・若年者に対する対人不信があるので、若い人となるべく触れ合える機会が欲しいと考えています。
・インターネットで知った『ひきコミ』の文通なども利用させていただけるといいかなと思っています。同じ境遇の人の意見を訊いてみたい。
・あとは就労意欲も希薄なので、どうすれば意欲が掻き立てられるかの方法を知りたいです。>

この方へのアドバイス、特に直接に会い、支援につなげようとする人はいませんでしょうか。不登校情報センター宛に手紙等で連絡をください。「支援OK用紙」を使い応えていく方法もあります。
Tさんへの直接の手紙等は、不登校情報センターで開封し読んでから本人に送ります。
回答者、支援をしようとする方の身元証明(保険証のコピーなど)をお願いすることもありますが、ご了解ください。