不登校セミナー(24日)には中学3年の不登校生の両親が参加されました。来春の高校受験を前にしてどうすればいいのか相談に来たのです。
子どもさんの希望もあり、家庭教師に来ていただいています。その家庭教師がくる時間帯になっても子どもが部屋から出られず親としては困った状態になりました。
お父さんが帰ってきて爆発! 来ていただいている家庭教師に申し訳ないという気持ちがあったのです。
しかし、さすがにこれではまずいと思い、どうすればいいのか対応を考えました。
かなり詳しく状態を話してもらいました。いろいろな場面に不登校になる子どもの特質が現われています。それらの一つひとつが対応のヒントになります。親は多くのことを聞いてもすぐに消化はできないものです。一つひとつの意味するところは省きましょう。
子どももどうすべきかはわかっていますが、心身がそれについていきません。外出するだけでとても疲れるのは、人と接触するときのエネルギー消耗のためです。家にいて家庭教師と向き合っても同じことです。家庭教師の回数が多いことが影響している可能性があります。子どもの気持ちをそぐような方法でなく、エネルギーを回復しながら家庭教師に来てもらう回数を子どもと話しながら決めていく(実際は回数を減らすことになりますが、子どもの気持ちを聞きながら決めます)ことが、大きな判断になります。
受験校についても子どもには思いはあります。それを生かしながら準備と受験校の選択をします。こういう過程を通して子どもは自分の状態を理解していきます。知識ではなく体験や心身の状態によって何ができるのか、何が難しいのかを経験的に知る機会にすることです。これは長期的に見ても役立ちます。
高校についての情報はいろいろありますが、それを知らせることが優先する時期ではありません。その前の心身の状態を感じながらできる対応が今は必要なのです。それらを詳しく話すことができたセミナーになりました。この時期は中3生の相談が多くなります。状況は全部違いますが、知らないうちに焦った対応になりやすいものです。
「不登校」カテゴリーアーカイブ
「支援者・講師等プロフィール」ページ
不登校情報センター内のサイトには、「支援者・講師等プロフィール」というページがあります。
主に不登校・ひきこもり等の支援現場の人を紹介しています。
現在このページに紹介されているのは180名を超えたところです。
夏ごろから「メンタル相談」サイトの情報提供依頼にあわせて、カウンセラーさんなどの紹介もお願いしました。
その結果、ハイスピードで紹介者が増えています。
このペースでいきますと、年内には200名になるでしょう。
支援者はカウンセラーに限らずに多様な人を紹介していきたいです。
特別な「支援者の人名事典」のようになるのがいいと思います。
自選・他薦の候補者を教えてください。
所定用紙をお送りいたします。
『不登校、ひとりじゃない』という本に所収
このブログの7月6日に書いた「周囲の人に違和感をもつ鋭い感受性」が、『不登校、ひとりじゃない』という本に収められました。
NPO法人いばしょづくり・編、日本地域社会研究所、2014年10月2日発行になります。定価は1800円(税別)です。
本の構成は、保護者11名、経験者・本人12名、支援者10名がそれぞれ経験したこと・思うことを書いたものです。
東京東部エリアのフリースクールなどの情報を求む
東京都の東部6区の不登校に対応するフリースクールなどを支援団体の情報集めをしています。
前々から何となく気づいてはいたのですが、いざその気でみると実に少ないです。
その冊子を作ろうとしているのですが、このままでは公共機関のガイドブックになりかねません。
東京シューレ中学校があり、私たちの不登校情報センターもあるのですが官民バランスの悪さは否めません。
江東区と足立区の2つの親の会が始めたこの冊子作りです。
何とか市民団体の動きを掘り起こしていきたいと思います。
足立区、荒川区、江戸川区、葛飾区、江東区、墨田区の6区内で取り組む団体やグループが対象です。
それらに該当するとか、所在をご存知でしたらお知らせください。
対応者の範囲は不登校・ひきこもりが中心ですが限定はしていません。
不登校の親の会の様子をお知らせします
15日にセシオネット親の会がありました。
もともとは杉並区社会教育センターをベースに、フリースクールなどと私の4者が共同で開いている親の会です。
いまは会場が高田馬場になりました。
中学・高校年齢の不登校の子どものお母さんが中心ですが、小学生から20代前半までの子どもの親が参加しています。
この日はお母さんの参加者が3名で、このところ参加者は少なくなりました。
高校に入学した、大学に入学したなど親の会からの“卒業組”が続いている影響です。
会の継続は卒業組のお母さんが希望しています
子どもさんが不登校の時期に精神的な支えになったからです。
そのような場をいま現在不登校の子を持つ親には必要と考えてのことです。
どうアピールして参加者を増やしていくのか。
今回はそんなことも話しました。
来月は12月20日が定例会です(毎月第3土曜日の午後)。
このときは忘年会を兼ねたものにします。
初めての参加が忘年会というのは、参加しづらいかもしれません。
相談から始める参加しやすいと思います。
受診者用のフリースクールを開くクリニック
「しんゆりメンタルヘルスクリニック フリースクールぱうあう」さんから紹介情報をいただきました。
川崎市麻生区にあります。
初めは「メンタル相談」サイトに紹介する情報を受けとったのですが、情報にフリースクールとあります。
そこで改めてフリースクールの情報提供をお願いしました。
そうしたところフリースクールはこの医院・精神科に受診する人のデイケアにもなっていることがわかりました。
不登校情報センターのサイトには「養護学校・特別支援学校」というのがあります。
入院している子どもへの院内学級などですが同一とは言えません。
分類カテゴリは「メンタル相談」「フリースクール類」「養護学校・特別支援学校」の3つにしました。
医療機関でこのような対応がさらに生まれるといいのですが…。
「メンタル相談」への紹介は不登校限定ではありません
不登校情報センターHP内のサイト「メンタル相談」に紹介する心理相談室等に情報提供をお願いしています。
そのなかに「不登校を専門としていないので、記入用紙の当該項目への回答が困難な場合はその項目を除き提出することも可能でしょうか」という問合せがありました。この問合せへお返事の要旨です。
不登校情報センターHP内のサイト「メンタル相談」は、全体として不登校への対応を含みますが、不登校への対応に限定しているわけではありません。相談室・施設によりましてはほとんど不登校には対応していないところもあります。
これは対象者の状態、年齢・世代により相談室・施設がそれぞれに対応している結果です。サイト「メンタル相談」はその状況を認めたものです。それはアクセスする人の多様な状態にも合致しています。
情報提供は、お問合せのとおりです。記載のない項目があっていいし、逆に新たに項目を設けて記載していただいてもいいのです。
不登校の応援ガイド・東京東部版作成の動き
「都内東部エリア・不登校の親子応援ガイドブック作成実行委員会」からの案内が届きました。
「東京の東部地域には、官民問わず、経験豊かな相談員や共に考えてくれる相談機関、福祉の窓口、不登校の子ども達それぞれの育ちや学びを応援してくれる居場所やフリースクール、親が安心して気持ちを打ち明けられる「親の会」などがあります。これらを一冊にまとめたガイドブックを作成したい」主旨の顔合わせ会の案内です。
呼びかけ人は、「不登校の親の会足立 ほっとカフェ虹」と「不登校の親の会江東 のびるの会」です。
顔合わせ会は11月7日(金)午後6時半~9時、亀戸駅北側の「カメリアプラザ6階第2会議室」です。不登校情報センター宛に送られてきた案内なので、誰でも参加できるかどうかはわかりません。問い合わせは平野さんまで(nobirunokai@gmail.com)。
私も参加するつもりです。
電子版になる『不登校・いじめ』の本
『不登校・いじめ その背景とアドバイス』という本の発行に際して「不登校の予後」の部分を書きました(中山書店、平岩幹男・専門編集、2010年)。
中山書店からこの本を電子版にするという連絡がありました。
ひさしぶりに「不登校の予後」を読み直してみました。比較的短い文章の中に内容をぎっしり詰めた感じがします。内容自体はいま読んでも不満はありません。本自体の定価は本体7500円(税込8100円)と高いので、電子版にすれば読む人も増えると期待しています。
さらにストレスの役割を考え続けています
先日来、ストレスについて考えています。
気質・体質的に感受性が強いので周りからストレスをうけやすい、それが不登校やひきこもりの子どもの一面です。たとえば受験が近くなるとイライラするのは不登校経験者に限りませんが、ストレスの表われと考えられます。
不登校セミナー(27日)の場で出たのは家族へ当たること(暴力など)でした。これは退行的なストレスの発散方法の1つ、周囲の人へ向かうストレスの発散方法です。身近な家族、とりわけ母親に向かうことが多いものです。退行であるとともに依存的な出方ですし、それを超えて支配的な様相になることもあります。陰性反応であり、他害的でもあります。
ストレス自体は価値中立的なものですし、ストレスをなくすことはできません。しかし、このような退行的、陰性、依存型、他害型(ときには自傷型)のストレス発散の方法はできるだけ避けたいところです。
ストレス自体は価値中立的とはいえ、長い間ストレスにさらされると、身体的な痛み、疲れが表われ、不安が高じて心身の病的な症状につながるからです。また暗示を受けやすいことが知られています。
こういうストレス発散方法に直面するとストレス自体に悪の印象を持ちます。価値中立的などと澄ましておれません。ストレスの陽性の発散方法、軽い運動や好きな音楽、気心の知れた人とのおしゃべり、本人にとっての楽しいこと、休息や睡眠…など個人特性に合わせたストレス発散方法を見つけたいものです。
このあたりまで考えたのですが、セミナーで出されたことを思い出しながら、ストレスについて考え直してみたのです。予想外のことや、自己矛盾(? 説明不十分)に気付きました。
予想外なこととは、忍耐・辛抱・我慢などというのは心理学や精神科学の対象になっていないことです。ウィキペディアで調べた範囲ですが、仏教由来のことばのようです。英語のpatientやendure はどこから出てきた言葉なんでしょうか。
さらに自己矛盾があります。私はある局面における依存を肯定します。先日(7月7日)も「依存しながら依存を通して自立に向かうのです」と書いたところです。ところで「退行的、陰性、依存型、他害型(ときには自傷型)のストレス発散の方法はできるだけ避けたい」と一つに絡げたのがダメなのかもしれませんが、整合性のある説明ができません。取り下げるつもりはありませんが、精密に表現しないとまずいと思っているところです。