年末・年始の休業について

今年の居場所・居場所ワークは12月27日(土曜日)を最後とします。
来年は1月6日(火曜日)を居場所・居場所ワークの初めとします。
他は通常通りです。
年末・年始の休業期間に相談など何かある方は事前に連絡をして下さい。
都合がつきましたら対処できます。(松田武己)

成人した当事者が性格を変えるのに必要なこと

18日に書いた「気質は変わらなくとも性格は少しずつ変わる」は、一般論として“正しい”と言えるのですか。こう問われました。
私に知識を与えてくれたのは『性格』(宮城音弥、岩波新書、1960年)です。
「知能とならんで、感情的な面にも、先天的で固定したものがある。これを気質という。気質を中心として、環境の影響で、次第に後天的な行動様式がつくられてゆく。これが狭義の性格であり、また、道徳的、社会的な意味をもつ人格である。これは気質よりも変化しやすい」(5ページ)。
人間の成長とともに全ては変化するものですが、比較的変化しやすいものと変化しづらく固定的と思えるものがあると私は理解してきました。それを要約的に言うと「気質は変わらなくとも性格は少しずつ変わる」になります。それを経験による実感から18日は書いたのです。しかし、厳密に言うとさらに奥行きがあり微妙な点はあります。

少し前に『脳と心はどこまで科学でわかるか』という東大社会人科学講座の1冊を入手しました(南山堂、2009年)。そのなかの「意識を分子で語る」(石浦章一)ではこう書かれています。厳密性にふれています。
「人間のパーソナリティというのは、いろいろな個人の持つ、精神的、社会的、身体的、いろいろな総体ですが、その中で、気質と呼ばれているものと性格と呼ばれているものがあります。生まれつきのものを気質といって、学習するものを性格と、定義するわけです。この生まれつきの気質というのは、神経質とか、新しいものがあるとすぐに飛びつくという性質が相当します。後は、冷たい人、温かい感じというのも気質です。もともと、生まれつき決まっていると言われています。
ところが性格とは何かというと、人と仲良くする協調性というのが、その典型的なものです。後は、クリエイテイビリティ、創造力、何か新しいことをつくり出すというのも性格です。これは、学習だけによるものです。その他に、宗教を信じる、これは、学習だけで決まります。俺は人を押しのけて社長になるんだというような、人を押しのけるという性質も性格だと言われています」(23ページ)。
こう書かれると、何を気質とし、何を性格と分けるのか迷うものが出てきます。ただ、気質は先天的、性格は後天的というのは最近の脳科学の裏づけがあると感じます。

相談事例や当事者との接触から考えると、性格は容易には変えられません。成人の場合、意識的に努力を続けている範囲では努力が続かないほどです。短期的な結果を求めては、上手くいかないはずです。目標のための行動を日常化し、性格を変えようとする意識が落ちてもそれをしている状態があり、その環境に身を置きつづけることです。
だから長期戦にならざるを得ません。その先に変化が現われる実例をみて書いたのです。自分の肯定面を受け入れ、否定面をニュートラルに見るように心がけることですが、多くはそれを実感するまでに目標を失くし、その意識がなくなるのです。
居場所をそのために有効な場にするには、性格を変えたいと思う本人が“カスタマイズ”していくことです。“カスタマイズ”とは、可能な条件を生かして自分仕様に有効にすることです。これは居場所を運営する人のスタンスに左右されます。不登校情報センターの居場所は、各自が自分なりの居場所の使い方をするのを大幅に認めているつもりです。禁止事項が少なく結局は“ゆる~い場” になります。それでもそこをどうするかに取り組むのは当事者です。
「何となく居場所に通いつづけている」状態が長くなって、結果が出るというのが居場所設定者である私のねらいとなります。「自分を変えたい!」という雰囲気が感じられる時点では、まだ何も始まってはいないのかもしれません。
同様なことは、家庭や家族関係を考える方向にも共通します。居場所とは別の力学や感情が影響しますが、そのあたりを考えるのが親の会です。

情報センターの居場所ワークの2つの特殊性

数日前に「居場所ワーク」の質問を受けたけれども答えるのが意外と難しかったと書きました。
これまで親の会などに招かれたときに当事者の居場所の様子として話したことがあります。
引きこもり当事者の集まる場の具体例な形としてです。それぞれの条件に応じて、引きこもりの親の会でも居場所ワークみたいなものを始めてはどうですか、と進めたこともあります。しかしこれという反応は得られません。
あらためて考えると、これは不登校情報センターの特殊事情に絡んでいると認めた方がよさそうです。支援団体の情報収集とそれをサイト上に情報提供する継続的な作業が生まれている、それが特殊事情です。
そのあたりは「なでしこ会の講演と質疑」(2013年1月の講演と17の質問への答え)や「不登校情報センターの活動の要約と自己評価」(2014年1月。10の質問への答え)のなかでどういう経過でこのようになり、その意味するところを書いてきました。
居場所の運営、通所する人の動きのなかで生まれてきたものを発展させようとしたものです。あらかじめプログラムがありそれに沿って教えたり訓練する方法からは生まれないものでした。本質的にはこちらの方が特殊事情の基本になるでしょう。
情報提供と情報収集という現在のワークの2つ内容も初めからあったわけではありません。
ポスティングのようなこともしました、DMの発送作業もしました。これらは外部から仕事をもらい集まっている当事者が共同で取り組んだ作業です。
それが今日の自前の作業になったのは2003年ごろです。パソコンを使いネット上で情報提供をする方法を認識したときです。当時はまったくパソコンを使えなかった私が、どういうサイトを作るか、見当違いのシナリオを作ったのが私のスタートでした。通所している当事者にはパソコンを扱いなれていた人が数人はいました。
いまになると情報集めとそのサイト制作は、自前の仕事です。自前の仕事は特殊ですが、外からもらってする仕事は特殊ではありません。言いかえると他の居場所でもできるのかもしれません。
ただ私は経験していないことを推測では書けません。どこかにいい実践があるといいのですが。

居場所ワークってどんなものかの質問を受けました

居場所ワークがイメージできないという人がいます。
居場所やフリースペースはあちこちにあるのでなんとなくわかる。
場所によっても少しずつ違うのもわかる。
職業訓練施設も行ったことはないけれども想像はできる。
パソコン教室みたいなのもわかる。
英会話教室は行ったことがあるので自分の経験の範囲でわかっているつもり。
それに対して居場所ワークがイメージできない、というのです。
不登校情報センターの居場所ワークに少しは関心があるけれども何か超えられない。
自分の子どもに進めきれないでいる。

聞いた私は、意外な盲点を指摘された感じを受けました。
たしかに納得しましたが、どう伝えればいいのか迷ってしまいました。
いまはホームページ制作と事務作業(情報収集と関連の作業)が中心です。
以前はポスティングや発送作業(DM製作)などもありました。
居場所としての役割もあるはずです。
そんなことをいろいろ考えてみたのですがいっそのこと居場所ワークの説明会にしようと思いつきました。
簡単なレジュメを用意して説明し、質疑を受けるような場です。
対象者は、当事者よりも親かもしれません。
実は質問をよこしてくれたのは30代の引きこもりを持つ親からのものだったからです。

クラウドファンディングという資金集めの提案を受ける

「クラウドファンディングを活用してみませんか」という提案を受けています。
不登校情報センターの引きこもり支援の実施に必要な資金を多くの市民に訴え、小額を積み重ねていこうという専門会社からの提案です。
こちらでは引きこもり経験者による作業により不登校情報センターのサイトを10年にわたりつくっています。昨年初めからはこれに情報収集等をする事務作業グループが生まれました。これらを居場所ワークと呼んでいます。
また相談者などの名簿が8000名ぐらいあります。ほとんどが引きこもりや不登校の経験者とその家族です。そのうち東京都内の人を対象にクラウドファンディングに対応する企画案をつくることにしました。この名簿への居場所ワークの案内を結びつけるわけです。SCR(企業の社会貢献)への取り組みもこのなかで一緒にできそうです。

居場所の事務作業は作業療法かもしれません

居場所ワークとして続けている事務作業グループが1年半以上になります。
3名から5名くらいがメンバーと考えられますが、年齢は30代から40代です。週2回(水曜日と金曜日)の午後2時間ずつ続けてきました。
内容は不登校情報センターの情報収集とそれに関係する事務です。内容からすれば軽作業ともいえますし、大人版のフリースクールかもしれません。フリースペースに発生する作業ですので、作業療法といってもいいようです。
おかげで不登校情報センターから呼びかける学校や支援団体への情報提供のお願いは年間を通して継続し平準化しました。お願いへの回答も相応にあり、掲載する情報量は増えています。この作業全体をプログラムのよう定式化はできないかもしれません。それでも取り組むテーマは広がってきました。
ネックになっているのはパソコンとネットを使う技術的なことです。私を含めてほとんどがパソコン初心者です。それができる初心者レベルを少し超える人の参加が必要になっています。決してプロレベルの人ではありません。条件は引きこもり経験があること、江戸川区平井の不登校情報センターに週1回くらい通える人です。

パステルアート教室のこれからを考える

みんなのパステルアート教室(21日)は、参加者がいないので今後の企画検討をしました。以前のカラーセラピーなども成立するまでにいろいろな経過がありました。企画をし、呼びかければ、すぐに集まるという性質のものではありません。これまでの経験などからいろいろな面を話しました。
(1)主宰のあべちえみさんからは、月初めに発行する会報「ポラリス通信」に案内を載せるようにしたいと提案がされました。
(2)アートセラピーの要素があれば、対象者が子どもから大人に広げられること、これは長期的に見ても有効ではないか。ただし即席に用意できるものではありませんが。
(3)子ども対象では訪問サポート活動のなかで実践例があるので、それをふまえた内容を紹介すること。
具体的にはこの3点であったと思います。
来月は9月18日(第3木曜日)午後1時からになります。

「ポラリス通信」にチラシをはさむというのは、オークションの取り組み、ゲーム交流会、家族療法の学習会、12月の悠々ホルンさんのトーク&ライブなどにも活用できます。

言葉を絵で、絵を言葉にする伝言ゲームに笑う

ゲーム交流会(20日)は、オークション企画交流会と同じ6人のメンバーです。
主にカードを使うモノをいろいろしました。
一種の伝言ゲームがありました。ある言葉が示されそれを絵に描きます。次の人はその絵だけを見て言葉にします。その次の人は言葉だけを見て絵を描く。これを6人に回すので伝言になります。
成功例は「競馬」。6人全てが競馬と理解しそれぞれが競馬の絵を描きました。私は絵を描く順番でしたが、普段ならかけない競馬の絵を1分で描き、次の人もそれを競馬と理解したわけです。時間が短く上手下手にとらわれないから描けると思います。
私なりの成功は振り出しの「ゴールキーパー」を絵にしたこと。これは5人までゴールキーパーで通りましたが、6人目は絵を見て「PF」としました。深読みだったようですが、当たらずとも遠からずで惜しかったです。
困ったのは振り出しの言葉が「浮気」。絵が浮かばず、水面から気が蒸発して雲になるような絵です。“気が浮く”と言うこじつけの絵です。その後の解釈はだいたいが雲になって伝わりました。
他の人の振り出し言葉に「フェロモン」がありました。私のところに回ってきたときの言葉は「恋心」?です。イメージとしてチョウチョが追いかけている絵にしたのですが、前の人も同じ調子の絵をもっと上手く描いていました。6人目の人の言葉は「チョウチョ」でした。
1分間でラフな絵を描くのは難しいようですが、こういう条件なら意外と描けます。ゲームだからでき美術であればできないでしょう。6人の間を伝わる変化が笑えます。伝わるブレが少ないとビックリです。
ゲーム交流会もまたやりましょう。

オークションの説明と企画交流会のまとめ(松田メモ)

参加者は6名で意見交換。私の個人的なまとめになります。
(1)継続する条件づくりを重視します。複数の人が出品に参加する(商品の継続的な補充)。出品在庫が準備できたときにオークション参加する(商品写真と商品説明の事前準備)。複数人が対応する条件をつくる(締め切り時間への対応など)。
(2)NPOとしてオークションに取り組む意味を話しました。収入を得る手段にする。営利活動ですが一般にはそのレベルには届かないので、そのレベルに届くことをめざす。上手くいけばNPOと切り離してもいい(引きこもりの無職から収入を得るために就職するのに匹敵する)。その意味で引きこもり支援のNPO活動です。NPO法の精神にあうし、引きこもり支援の内容になります。
(3)小遣い程度であってもこの仕組みのオークションに参加できれば人や社会につながります。その方法は在宅者への訪問も含めて実際に進行する中で具体的になります。
(4)売り上げ収入分配方法(暫定基準)
商品の提供者:80%
アカウント設定者:20%(屋号=設定者の名称は未定)。
この20%からヤフー登録料410円、落札手数料5.4%、発送経費(包装費など。発送費用は販売価格に含む)に当てます。
例示:販売が5000円のとき。出品者=4000円。アカウント設定者=1000円の内訳。登録料410円、落札手数料5000×5.4%=270円、発送経費150円(?)。合計830円。残りが170円で出品手数料(商品説明などの制作、出品手続き)をこれから捻出します。
*出品する月は1万円ぐらいの販売額がないとペイしないかもしれません。
(5)オークション企画会議は月例に行います。それとは別に出品の準備作業がいります。