「色盲」と「色弱」の呼称変更は作業途中とみます

日本遺伝学会宛に「色盲」をどう呼べばいいのかの質問をしました。
「色盲」が差別用語であり、「色盲」と「色弱」を同じように色覚特異性とか色覚多様性と呼ぶと両者の区別がつきません。
差別用語ではない「色盲」とはどうするのかを尋ねました。
日本遺伝学会からは休日明けに回答がありました。
回答は日本遺伝学会が今秋発行した遺伝学用語集「遺伝単」の一部をコピーしたものです。

先日、メガネ屋さんで「色盲」をどう呼ぶのか聞きそびれたのですが、聞かれてもメガネ屋さんも困ったかもしれません。
この回答を見るとそう思います。
日本遺伝学会から送られた遺伝学用語集「遺伝単」の該当部分は別に掲載しました。
これまでの「斜視の集まり」ページを「斜視と色覚」ページに変えました。
斜視と色覚の関係記事を一緒にし、そのページに収めました。
http://qq1q.biz/HjR0

電車内で偶然に斜視の人を見かけたのだが…

先日のことです。
電車に乗ったら通路を挟んで向こう側の席に斜視の人がいました。
40代ぐらいの男性です。
右目の外斜視です(私は左目の外斜視です)。
外斜視の方が内斜視よりも目につきやすいのです(多くの場合です)。
たぶん相手も私の斜視に気づいたと思います。
一瞬目が合った(?)気がしました。
同じ乗り換え駅で電車を降りることになったので、声をかけようと…。
しかし、ハタっと気づいてやめました。
そういえば今年になって斜視の会を開いていないからです。
ここで声をかけてもその場限りになりそうです。
今年になって集まる機会を呼びかけなかったのは、忙しいだけではありません。
私のなかの宿題として、「学校で使える(使ってもらえる)斜視の子どもへの対応マニュアル」を作成する下準備ができていないのです。
昨年は、斜視によるいろいろな不都合を経験談として話し合いました。
これを繰り返すだけでも意味があるかもしれませんが、いまいち気が乗らないのも事実です。
あまり効果を求めると今回のように偶然に出会う斜視の人に声をかけるチャンスを失うことにもなります。
それがやや残念でした。

斜視の予防や矯正なども話す

第3回斜視の集まりで話したことはさらに別の面があります。
写真専門家(カメラマン)の職業病としての斜視です。手や足と同じように目にも利き目があります。専門家はこの利き目を特によく使います。どうやらそのために斜視になりやすいようです。左右の目の視力の差が大きいと斜視になりやすく、左右の目の使い方の大きな差があるとこの視力差を生み出しやすいからでしょう。
その延長と考えられる現象が、スマートフォン(スマホ)でも生まれます。スマホの小さな画面をよく見ると斜視になる可能性か高まるらしいのです。どちらかの目でスマホを見ていることが多く、すでに斜視予備軍とも言える状態の人は相当数発生しているのではないでしょうか。
子ども時代の斜視の矯正手術の予後がいいと言いましたが、成人後の斜視手術もかなり有効であるという話もありました。もちろん、斜視の状態には個人差が大きいので一律ではありません。
子どもは学校を選ぶときに、普通学校がいいのか、特別支援学校がいいのかも、子ども時代の斜視の状態によります。この一線からは特別支援学校、この一線までは普通学校というものではなく、状態は入り乱れて混在していると思えます。このあたりのことは学校現場の人や、体験した子どもの実体験も参照したほうがよさそうです。
もともとは学齢期の子どもの斜視について教職員用の手引きをつくる準備を考えていたのです。しかし、こういう話しが次々と出てきたので、その話は後回しになり時間がなくなりました。次回以降になります。また2、3か月後に話を続けます。
関心のある方は連絡をください。

斜視の集まりは予定外のメガネの話から

第3回斜視の集まり(22日)は予定外のメガネの話から始まりました。
斜視矯正のメガネの値段が高いというのが一つの理由です。矯正メガネを使用しない私は知らないことですが、矯正メガネが各種あるようです。これらの状態はネット上にも情報があるはずですが、ここでは今回話された範囲のことに限ります。
斜視の状態によりますが矯正により斜視を正すこともできます。間歇的な斜視であれば効果は大きいようです。間歇的な斜視とは、たぶん目を動かす筋肉の力が弱く、疲れたときなどに斜視になるものを指しています。また、外斜視のばあいは、外側からの光の影響を受けやすい(まぶしい)のでそれを遮るものがついたものや、レンズに色彩を入れるもの(サングラスのようなタイプの日差し止めレンズ))もあります。
私は先日、色弱用の色覚補正メガネについて書きましたが、これらは通常のメガネとは違い高価になります。
目の障害は、弱視を含めて日常生活に影響するものです。メガネがないと生活に支障をきたすことは確かです。これが健康保険適応にならないのは手ぬかりと思うほどです。このあたりは当事者から提起していかないと取り上げられないと思われます。
メガネは装飾品の範囲で扱われるのでは極めて不十分で不合理です。それは生活必需品です。少なくともそうなっている人はきわめて多数いると思います。

それで、このあたりはメガネ屋さんに話を聞くなどして、より全体的な様子を知る必要があると確信しました。

1月22日に錦糸町で斜視の集まりをします

斜視の集まりを1月22日(日)に予定しました(第3回)。
場所は前回と同じ錦糸町のカラオケルーム、時間は1時15分とします。
1時にJR錦糸町駅南側改札口で待ち合わせをします。
初めての方も歓迎しますので、連絡をください。メール、FAX(03-5875-3731)。
小学校・中学校の斜視の子どもに対応するため、いつか「斜視の理解と対応の手引き」を作りたいと思います。
準備のため質問を考えました(上手くまとまりませんが)。これを参考に話そうと思います。

斜視のために同級生などから、いじめを受けた・からかわれたことはありますか(実例をきかせてください)。
そのほか同級生など友達関係で困ったことはありますか。
体育、音楽、そのほか授業や担任教師の関係で困ったことはありますか。
保健室を利用した、学校での健康診断などで指摘を受けたことはありますか。
日常生活(メガネ店の利用など)、容姿が気になる、頭痛の併発があったようなことは?
眼科などの医療機関に受診した・手術をした。その際の注意事項など。
ほかに斜視や弱視などの付随することで子ども時代に困ったことはありますか。
*メモに書いてもらうと助かります。

学校向けに「斜視の子どもへの理解と対応の手引き」を企画します

(つづきです)
第2回の斜視の集まりには、斜視ではありませんが特別支援学校の教員が参加しました。
特別支援学校では、例えば学習障害とかアスペルガー障害の子どもへの対応の手引きがつくられています。斜視の子どもへの対応もそういう対応の手引きがあってもいいのではないかと話になりました。
この日の参加者は、主に自分が経験したことを話したわけです。似たようなことや個人差が出る場合などいろいろな実例があるとわかりました。もっと他の人を聞けばさらに違った例が出てくるでしょう。
それらを元に子どもに有効な手引きを教員向けに作ってもいいと方向付けができました。それは一般人向けにも活用できますし、さらに大人の斜視を想定して手引きも考えられるはずです。まずは子ども用の手引きづくりが目標になります。きょうの話を参考に、学校で使える「斜視の子どもへの理解と対応の手引き」準備案にし、それを検討する第3回の斜視の集まりを年内に開こうと考えています。
7月の初めての斜視の集まりの後では「対人関係や社会生活の面を重視したい」という方向を私なりに考えていました。確かに医学や解剖学的なことに終始せず、このような当事者の経験に基づく方向が自然に生まれたのはよかったと思います。

実質2時間余りの時間のなかで、各自が積極的に意見を述べ、意見を聞き、自分の場合との同質性や違いを話しました。いい交流の機会でした。2時間はあっという間の短時間です。言いたいことがあるのに、話題が進んでいった場面も出席者それぞれが経験した集まりでもありました。ちょっとの不足感がいいのかもしれません。
次回も各自の状態や経験を交流することを主眼にします。上の「手引き」の検討もそれぞれの経験を出してもらい、それと照らし合わせながらよいものに仕上げていきたいと思います。
関心のある方、斜視の当事者の参加と連絡をお待ちしています。

距離感をつかみにくいことによる斜視の不都合などを意見交換

斜視の集まりは7名参加になりました(9月22日)。
前半は、各自の斜視の状態を話しました。先天的な場合と、後天的な場合で分けられますが、さらに状態はいろいろになるようです。
後半は、斜視であることによるいろいろな出来事や様子を意見交換しました。
両眼視できないことにより見ているものの距離感がつかめない、斜視の矯正手術の後は距離感がつかめるようになったという話が出ました。これは子どものころから単眼視(利き目だけで見ている)の私には経験しない話です。この辺りから距離感をめぐるいくつかの体験が具体的に出てきました。
例えば球技スポーツです。野球のキャッチボールが苦手・できない、バットでボールを打てない。テニスやバドミントンができる・できない…などです。これは単眼視に慣れていると単眼で距離感をある程度とらえられる人と、斜視のまま両眼視している人の差によります。
車の運転や自転車に乗る場合も、この距離感をどう把握できるかによる違いが出ます。両眼視していて車をぶつけたときから車の運転をやめた場合、手術をして運転が楽になった場合などがあります。いくつかの状態を同一線上に一列に並べて有利・不利を比べられない気がします。単眼視で距離感がつかめる(と思っている)場合と、両眼視できるようになって距離感がつかめるようになった場合と、両眼視(複眼)であるために逆に距離感がよくわからない場合、などがあるからです。
両眼視の場合は複視といって、見ている中心は1つになるけれどもその左右の像はズレてしまうことがあります。それらの結果、目が疲れやすい=眼精疲労になりやすいと感じる人がいます。この眼精疲労はおそらく斜視の人に独特の眼精疲労でしょうが、それをうまく伝えられません。充血する、目を開けておれない状態になることもあります。こういう言葉では斜視独特の原因による疲労は伝えられません。
そして肩こりが起こりやすくなります。それに続いて頭痛です。頭痛は後頭部の場合と両側頭部の場合があるようです。この日の参加者の例だけで全部とは言えないのでしょうから、これらも個人差とかいろいろあるように思います。ひどい場合は吐き気が起きます。
要するに目が疲れやすいわけです。それを回復するにはたぶんより多くの睡眠、目を休める状態を必要とするわけです。この疲労のために寝込む経験もあります。それがどの程度なのかを比較する物差しはいろんな条件によるのですが、斜視であることによる理由を無視できないと主張したいところです。
少し違う場面では、写真を正面から撮っても、利き目が正面に向いて顔が少し横向きになることがあります。相手の顔、特に目を見て話すのが苦しくて、下を向いたり目をそらすことは多いようです。これらが重なると暗い人と思われる、人と話すのを避けるなど対人関係に影響する場合もあります。私の場合のように目を瞑って聞くような人もいます。
いじめを受ける場合もあります。運動ができない、表情や見た目から遠ざけられたり、対人関係でひっこみ思案などがいじめの理由になりやすいのです。
このように対人関係やいじめの理由、さらには職業選択(車の運転など)に影響することもあるのが斜視です。当然個人差がありますから誰でもこれらの全部が表われるのではありません。単純に見かけだけの問題ではありません。
そうはいっても見た目も重要な影響になる場合もあります。特に女性の場合はそうかもしれませんが、この日はその手の話は出ませんでした。(つづく)

斜視の集まり第2回は9月22日(祝日)の午後

9月22日(木・祝日)に斜視の集まりの2回目をします。
先ほど、錦糸町のカラオケボックスに6名利用として予約をお願いしました。
参加希望者は、午後1時にJR総武線錦糸町駅の南口改札口に来てください。
目印として、新聞か雑誌を抱えていくことにしますが、わかりづらいかもしれません。できれば事前に連絡があると助かります。
話す内容は特に決めてはいませんが、各自の様子と体験談の交流になるはずです。
連絡は、03-5875-3730(松田)、メールopen@futoko.info(件名を「斜視の集まり」としてください)。

9月22日(祝日)に第2回斜視の集まり

第2回の「斜視の集まり」を9月22日(木曜日・祝日)午後1時から2時間程度行います。まだ1か月先ですが…。
場所はJR総武線錦糸町のカラオケボックスです。
前回の3人に加えて2人ぐらいは新しく参加しそうです。
続けるとさらに増えるかもしれません。人数が多くなればいいというのではありませんが、斜視の人の状態は私が想像していたよりもかなりいろいろです。
どういう状態の人がいるのか(身体的・社会的に)をもっと知りたいとは思います。お互いの交流の機会にしたいと思います。
料金はカラオケボックス利用料と飲み物で1000円ぐらいです。カラオケボックスを予約しますので、参加してみようという方は事前に連絡をお願いします。
TEL:03-5875-3730,open@futoko.info <斜視の集まり 松田>まで。

〔8月26日追記〕参加予定者6名+付き添い(?)1名。

6人目の斜視の人から連絡がありました

斜視のメンバー(?)がまた一人増えました。私の頭の中では6人目です。
Facebookに次の投稿がありました。この人が重度の斜視かどうか、本人はそう思うかもしれませんが…。こう言っています。

「俺はやるぞ。重度の斜視は発達障害の疑いがあると俺の知人が言っている。俺にも斜視はあるから、集いのメンバーを増やす為に、俺は動く。斜視はあるだけで、偏見を受けやすい。俺も苦労したから」

身体上の斜視、特に重度の斜視が発達障害であることと、制度として斜視が発達障害と認められるのは同じではありません。そのあたりもお互いに学んでいく機会になりそうです。

上の投稿に私の書いたコメントです。「あまり力まないで行きましょう。ゆっくり、落ち着いて、着実に進むのが早道です」
すぐに返事がきました。「松田さん、ありがとうございます。俺の悪い癖ですね。挨拶の手紙を送りましたので、よろしくお願いいたします」。

あいさつの手紙を待つことにします。