居場所における対人関係づくり(つづき)

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8月12日(日)の「第4回大人の引きこもりを考える教室」のレクチャーの要旨です。これを材料に対人関係のいろいろな面を話し合いたいと思います。初めての方を含めまして参加を歓迎いたします。15名が定員で、5名ぐらいの余裕があります。

引きこもり経験者などが集まる居場所に何回か通うようになって感じる特徴のいくつかを例に挙げてみます。特別の誰かがこういう経験をするわけではありませんし、似たような感じはあってもその強弱には個人差があるものです。

参加してターニングポイントといえるのは、誰かと親しい感じが持てたときではないかと思います。相性がいいとか共通の趣味があるとわかるときです。それを感じた人は「誰とも親しくならなくてもいいんだ」「みんなと仲良くしようとしていたけれどもそれに無理があった」と言うことが多いと思います。
確かにこれは貴重な感覚面での成長・変化といえるものです。

しかしまた、それも相対的なものであることがやがて自分なりにわかります。
この感覚以上に日常的に感じることがあります。居場所にいる多くの人への違和感や嫌悪感です。それは人を受け入れる器が十分に大きくないことから来るものと考えていいものではないでしょうか。
自分の感じたことが相手にどう伝わるのか、どう受けとめられるのかを見聞きしたときの、自分との違いがことさら大きく感じるところから生まれるものです。自分のストライクゾーンが狭くて相手をうまく受けとめられないと言いかえてもいいと思います。
自分好みの受けとめ方をしていないと違和感があり、時には「何だこいつ!」という感覚になることもあります。そうするとここは自分が来る場所ではないという感情もわいてきます。実際に来なくなる人もいますが、しばらくすると他に行く場所がないことに改めて気づき、また来るようになる人もいます。

人それぞれにこのような経験をする時間が続きます。初めから自分のことをあまり多くは話さないのは、話し慣れないという理由もありますが、ことさら自己開示をしないで様子を見ようとするスタンスを知らず知らずのうちにとっているためとも考えられます。
この時期はかなり長いし、姿を変えて自分のなかにくり返し沸き起こってくるように思います。目に見える変化は先ほどのターニングポイントの例ですが、それを経験しても解消することはありません。そのくり返しがこの時期の成長する姿であろうと思います。

このテーマはいろいろな実例がありますが、教室のテーマとしては1回にします。同種の例が具体的に出てきたところでまた話してみようと思います。
教室のそのあとのテーマは「仕事についたときに感じる対人関係」に進みたいところですが、すぐにそこに進めるかどうかは8月の教室の様子を見てからにしましょう。
日時=8月12日(日)13:00~15:00
場所=不登校情報センター(葛飾区新小岩2-3-11-503、JR総武線「新小岩」南口6分、TEL03-3654-0181松田)。
参加費=500円。会員当事者は無料です。

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