同じ建物のごみの付き合いから木製タンスをいただく

ごみは扱いようにより人と人とを結びつける話の「その2」。
私のいる桜コーポ2階の住人が先日引っ越しました。その人とはごみの廃棄置き場でときたま顔を合わせる程度でした。都市域では互いの生活サイクルが大きく違うので隣人であっても知人になる機会さえ少ないものです。
たまたまカラスのために散乱しているごみを集めたり、分別がされていないのを見ながらその人と話すようになりました。
引っ越しは先週の日曜日でした。「燃やさないごみ」の廃棄は翌日の月曜日です。
それで日曜日に燃やさないゴミを置いていくしかないのでよろしくとあいさつされました。
日曜日の引っ越しの日を迎えました。「燃やさないごみ」といってもたいしたものではなく、私の部屋の置くことにしました。
他に粗大ごみが2つあります。粗大ごみとは比較的大きなものです。区の清掃課に連絡して時間を指定して取りに来てもらいます。これも月曜日の朝に収集される予定でした。木製のタンスとガスストーブです。
引っ越す人に話してその2つともいただくことになりました。粗大ごみになると壊されちゃうしもったいなくて嬉しいです、と言われました。
今年は夏場に2階に住むオーストラリア人J.Grahamくんが帰国し、その時はいろいろな処分を手伝い、金属製の2段引出などをもらいました。

ごみ屋敷の家主と話せるようになった例に学ぶ

ごみは扱いようにより人と人とを結びつける話です。まずはその1。
豊中市は40万近い人口を持つ大阪市の衛星都市の一つです。
そこの社協(社会福祉協議会)の取り組みがNHKで報じられていました。
ごみ屋敷状態をご近所の人の協力を得ながら400か所をなくしたというものです。
私が注目したのは、そのごみ屋敷の家主に社協の人が2年間かけて話ができるようになったところです。ごみ屋敷の人は周囲から孤立しています。孤立状態から社会につながるには訪ねてくる人への安心感がいります。それは容易なことではなく、2年の粘り強い働きかけで実現したのです。
近所の人の協力はごみを片づけた後のつながりをつくるものでしょう。

私はひきこもり状態の人に訪問を重ねていますが、一度も会えずに終わった人もいます。
豊中社協の人の2年間の話を聞いてもう少し粘ってみるべきだった、そう思える人がいます。特に私から訪問をやめようと提案した家族にたいしてそうです。
訪問を始める前に、家族とある準備をします。それをした人はだいたいが会えてきたのですが、この家族とはそれが不十分なまま訪問を始めました。
10か月程度、ほぼ毎週訪問しました。それでも本人は部屋を閉ざしたままです。私はこの事前準備の不十分さが会えないことに関係していると考え始めました。やり直すつもりで私から訪問の中止を申し出しました。
それから5年以上たちます。ときどき会報を送りますが、これという連絡のないままです。
豊中社協のやり方を見て、訪問を続けながらやり方の工夫を考えてもよかったのです。2年、いやもっと長くなっても粘っていくべきでした。

ポラリス通信12月号と12月のスケジュール

会報『ポラリス通信』ができ、きょう発送します。
内容は、あいさつ(藤原宏美)、12月のスケジュール。
10日(土)カードゲーム・ボードゲーム(13時~)
11日(日)大人の引きこもりを考える教室(13時~)
11日(日)希望の会~東京会議(15時30分~)
13日(火)産業廃棄物の現場で働くエンジの話を聞く会(13時30分~)
15日(木)「ひきこもり通信員」の説明会(13時~)
17日(土)みんなのパステルアート教室(13時~)
17日(土)食事会(18時~)
18日(日)訪問サポート説明会(14時~)
25日(日)不登校・ひきこもりの親の会&ミニセミナー(13時~)
28日(水)忘年会(18時~)
作業日は従来通り火水金曜日です。
12月29日から年末年始の休みに入りますが、その期間も開放していてもいいかもしれません。時期が近付いたらまたお知らせします。
松田武己のエッセイ「外出を促す方法は親と一緒に来るか自宅を訪問すること」。
「発達障害を歴史性と進化論からみる」=先日の「発達障害についての試論」を書き直しました。
〔発達障害を歴史性と進化論からみる〕
http://www.futoko.info/…/%E7%99%BA%E9%81%94%E9%9A%9C%E5%AE%…