かつしか区民大学「不登校は問題行動か?」に参加しました

かつしか子ども・若者応援ネットワークの企画のうち、参加者と一緒に意見交流する機会です(26日)。
今回は第1部で葛飾区教育委員会の加藤憲司さんに講演をしていただきました。
そして第2部の小グループに分かれたとき加藤さんと同じグループに入り一般参加者と一緒に意見交換をしました。
そこでの1つが文科省(および教育委員会)が調査し発表する不登校の生徒数の状況です。
全体数でこの数年増加していますが、そのうち年間の不登校日数が30日から60日ぐらいの生徒が多いという点に注目しました。
文科省基準では30日以上が不登校ですが、生徒本人の意識では“学校を休みがち”ぐらいの意識で、自分が不登校になっている感覚があまりないようです。
これは教員の判断にも同じ傾向がみられるようです。
私の相談活動では全く登校していない生徒か、年間数日登校する程度の不登校が多かったと思うのですが、視点を広げる必要を感じました。
そして、学級30人の生徒全部の様子を担任が細かく把握する困難への対応と並んで、休みがちな生徒(病気欠席であれ、家庭の事情などの他の理由であれ)の個別の状況を把握して対応する必要を感じました。
加藤さんは「不登校というよりも長期欠席への対応が大事になるのではないか」という趣旨の発言をされました。
病気欠席とされているものに意外と不登校基準の欠席があるかもしれないのです。
学校が相対化されていく過程を「不登校」以外の視点からも考えていくことになるかもしれません。

着物リサイクル&リメイク教室がなんかすごい ?!

きょうの着物リサイクル&リメイク教室の様子を講師の明尾さんのFacebookから紹介します。

< 今日は「着物リサイクル&リメイク教室第3回目」。
月1回のペースで、引きこもりの人達にユーズドの着物を再生しようというお教室。
あっというまの3回目。
講師の私はその間にまったく作品が出来ないとちょっと焦り気味
それなのに、生徒さんは着実に色々な物を作り上げてくる嬉しい悲鳴。
私や生徒さんも最初は、お互いに緊張していたが今は和気藹々。

途中では、皆一言も喋ることなく黙々と作業。
神経を集中させるのに4時間。
今日の作品は、スヌーズ、シュシュ、スカーフ、ポケットティッシュ ケース、ミニクッション、コサージュ。
素晴らしい。

後半は会津木綿の横糸をほどき、房の作り方の講習。
皆さん、お疲れ様でした。そして又来月。
頑張って。生徒さんの自分の作品を披露する時の笑顔が素敵

元江戸川区議の滝沢泰子さんも登場(^^)
うれしい悲鳴をあげていました。
皆が頑張ってくれると私も頑張れる
秋には展示会を開きたい   >

というわけで、次回の絹リサイクル・リメーク教室野お知らせ
次回は3月25日(日)13時に開始です。さらに参加者を募集しています。
材料になる絹物を情報センターに置いていますので、関心ある方はそれ以前にも見に来てください。
自宅に持ち帰りしたい人にはお預けします(作品が未完成でも3月25日までには持ってきてください。続きはお願いします)
明尾さんのもつネットワークを生かし由緒あるお寺での作品発表会&販売会を秋に開こうと…。

平井駅北口に110メートルの高層ビル計画!

総武線「平井」駅の改修工事が進んでいます。
改札口からの通路が狭くなり、特に南口方面は混雑しています。この秋に完成予定らしいです。
一方、平井駅北口地域に再開発計画があると知りました。
平井在住の区議会議員・セバタ勇さんが発行する「江戸川区議団ニュース 平井・小松川版」から転載します。
セバタ議員は共産党所属です。高さ110mの高層ビルが計画されています。

平井駅北口再開発
このほど平井5丁目、平井駅北口再開発事業の概要が明らかになりました。
野村不動産参入
事業には、野村不動産ホールディングスと前田建設という民間大手ディベロッパーとゼネコンが入り、2013年から地元で検討会を発足してきました。
事業の概要としては、施工区域面積:約0.7ha。
計画地の位置:平井5丁目17・18・19番地ほか。
建築物:延べ床面積・約45、500㎡、高さ・約110m30階(!)、店舗、住宅、駐車場、駐輪場等、住宅戸数約330戸。

防災広場・歩道・無電柱化等
既に昨年12月に準備組合が設立され、今年8月頃の都市計画決定をめざしています。
江戸川区は、都市計画決定の前提として、防災広場や保育園などの地域貢献施設の設置を要請。
蔵前通りから駅前へのバス通りに歩道や無電柱化を計画しています。

地権者39人・準備組合30人
事業地域の地主や借地権者など地権者は39人、そのうち30人が準備組合に加入のとのことです。
店舗を借りている借家権者やアパートなどにお住いの方には、ほとんど情報が届いていないようです。
地権者のある商店主の方は、代替の店舗を探してもらっているが、なかなか思うようなところが見つからないとおっしゃっていました。
まして、権利の小さい借家権者の方々が何件なのか、その方々の営業はどうなるかなど課題は山積です。

カウンセラー長谷麻美さんの写真を掲載

カウンセリングルームWhereaboutsの長谷麻美さんが、ご自分の写真を「掲載できれば使ってください」と送ってこられました。
「おっ、これは自分のなかからは出てこない提案」と思いました。
そしていろいろなことが頭を巡りましたが、まずは長谷麻美さんのプロフィールページに載せました。
私は画像の扱い方が下手なのでSaさん即席で習いました。
巡らしたことの1つは、これを他の方にも呼びかけ広げようということです。
巡らしたことの2つ目は、似顔絵を使いたい人がいるかもしれないことです。
送られてきた写真そのままではなく、カット処理を必要とする場合……。
サイトが大きいので、扱う写真や似顔絵が多くなるので、ファイルの保存・管理も無視できなくなりそうです。
手間暇もかかるのでそこも考えなくてはなりません。
リンクをしている相談室の関係者に限り写真・似顔絵を扱うのもありかもしれません。
サイトで紹介する学校や相談室の情報はもともとはそこからの要望や提案が始まりです。今回の写真もまたそうです。
もっと言えば不登校情報センターのサイト制作自体もそういうものでした。
これからも要望や提案をお待ちしています。

〔長谷麻美さんのプロフィール〕
http://www.futoko.info/…/%E9%95%B7%E8%B0%B7%E9%BA%BB%E7%BE%…

「ひきこもりを仕事につけるリクルート活動」をまとめる

ひきこもり経験者のリクルート活動において、産業廃棄物の現場で働くエンジくんの方法はとびぬけています。
それは求人活動を続けながら人が集まらない中小事業者にも貴重な方法です。

ひきこもりの人に多様な職種・職業・職場を紹介したい私は、エンジくんの方法を広めたいと思います。
Bくんがある集会に参加し、C事業者に会うかもしれないと聞き、その人向けの案内文「ひきこもりを仕事につけるリクルート活動」を書きました。
それを「論文とエッセイ」コーナーに載せました。
この案内文の趣旨により他の中小事業者にも説明を試みたいと考えているところです。

なお次回の「エンジの就労について考えてみる会」は、3月7日(火)午後1時30分から、不登校情報センターで行います。
ひきこもりの当事者、ご家族のご参加をお待ちしています。

〔ひきこもりを仕事につけるリクルート活動〕
http://www.futoko.info/…/%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%93%E3%82%…

通信制大学での学び方を紹介したい

ある通信制大学から「Q&A」の形で大学を紹介するにはと見本を求められました。
残念ながらその見本になるものがありません。
不登校情報センターのサイトを見る方には、通信制大学への関心は高いと思います。
この大学にはわかりやすくする見本をつくってくださいとお願いしました。
また「通信制大学の体験手記」を書かれた方がいます。
あまり長くはなく、要点をまとめていて参考になります(下記にURLをコピーして検索)。
そういえば、ずいぶん以前に通信制大学を卒業した人が案内書のようなものを作ってきた記憶があります。
それを探したら……19年前に特修生(高校卒業がなく大学に入学)から通信制大学の正科生になり、通信制大学を卒業した人のインビュー記事が見つかりました。
確認を取ってから紹介しようと思います。

〔通信制大学の体験手記〕
http://www.futoko.info/…/%E4%BD%93%E9%A8%93%E8%A8%98%E3%83%…

ひきこりから仕事についた“神ってる”リクルート活動

「就職面接に同席する」「仕事に就く前に現場の見学」「非公式の見回り活動」とひきこもりから仕事に就くための段取りを最近の事例を考えながら、要素として見てきました。
さらにもう1つの要素をここに加えなくてはなりません。
おそらくこれが引きこもりの当事者にいちばん欲しいものかもしれません。
それは働く前に自分の状態、ひきこもりをしてきた自分の状態を、わかっていてほしいことです。
いろいろわからないことが多いです。何がわからないのかがわからないので事前に聞くこともできません。
事前に分かってもらうといっても、完ぺきではありません。それはしようがないですが…。
仕事に就いた後、いきなりわからない場面にぶちあたります。何もできずに止まったり、うろうろするだけになるかもしれません。
そういうときに怒鳴らない、おとしめないでほしいのです。
そういうことがあると一気にひどく落ち込みます。立ち直れないかもしれません。
そういう予想があってこれまで動けなかった気がするのです。
ひきこもってきたそういう自分の状態をわかってほしいのです。
これらは履歴書には書きようがありません。
今回の“リクルート活動”をした人は自身が引きこもりの経験者です。
どこまでこのような面がカバーできたのかは本人も理解できないはずです。
それがあるから、面接場面への同席、仕事現場の事前見学、働き始めた後の非公式の見回り活動を自然に思いついたのです。
ひきこもりから仕事に就くための“支援”とはそういうものです。
仕組みを作ったからと上から眺めていても“支援”にはなりません。
30代、40代のひきこもり状態の人を総活躍させるのはそういう状態を用意しなくては空文句にすぎません。
今回の“リクルート活動”をしたエンジくんはまさに“神ってる”ほどのことをしています。
3月も「廃棄物業界にいるエンジと就労について考えてみる会」をします。参加して一緒に話しましょう(次回は3月7日)。

非公式の“見回り”活動はジョブコーチの萌芽か?

 
さて最近のひきこもりから仕事に就く動きの中で、自然に生まていると思うことがもう1つあります。
仕事についたあと、“リクルート活動”をした人が仕事に就いた人の様子をときおり見回りしていることです。
その人の正規の担当ではなく休日に仕事現場に行って声をかけるなどをしています。
一緒に働く先輩社員との間の様子なども見ているようです。
そうしたほうがいいと考えて生まれたもので内容は定式化されてはいません。
これはジョブコーチの萌芽なのかもしれません。

ウィキペデイアではジョブコーチは次のように説明されています。
<ジョブコーチ(job coach)とは、障害者の就労に当たり、出来ることと出来ないことを事業所に伝達するなど、
障害者が円滑に就労できるように、職場内外の支援環境を整える者を指す。>
非公式の“見回り”が制度化するかどうかはわかりません。
現場で作業や人間関係の円滑さを図ることを考えて生まれたものです。

「大人向けのキッザニア」があれば就職前に少しは体験できる

仕事に就く前の仕事現場の見学と体験を話したところ、類似する方法がいくつか出てきました。
高校で福祉を学ぶ生徒たちが、ボランティアで福祉施設の体験をすることがあります。
その体験によって卒業後に福祉施設で働こうとする例を聞きました。たしかにこれはその例になるでしょう。
ある人が「大人向けのキッザニア」があればいいと言ったそうです。
キッザニアとは子ども向けに多くの職種を模擬体験する場です。
町中にある地味な感じの仕事も含めて多くの仕事体験できる場があれば、職種を聞いて勝手に空想する職選びではないことに結び付くいい提案だと思いました。
キッザニアは職種の典型を体験するので、実際は職場によって様子は違うことが前提ですが…。
私が聞いた例ですが(不得手な芸能分野なのであやふやな点もあります)、AKB48のメンバーのうちやめたいという人がいたとき、それを仕組みとして容認する制度があると聞いたことがあります。
AKBのメンバーは難関の選抜を潜り抜けたとはいえ10代のメンバーです。迷ってもいいし、それは守られてもいいと思えたのです。

仕事に就く前の仕事現場の見学と体験

学校ならオープンスクールとか公開授業というのにあたると思います。
まだ入学していないのに入学を考える生徒が模擬授業を受けることなどです。
親子でこの授業に参加できる場合もあります。ずいぶん前に私も単独でこの公開授業に参加をしたことがあります。
ひきこもりの居場所に「見学させてほしい」という要請を受けることがあります。
不登校情報センターのような小規模な狭いところでは、見学といっても参加者と一緒に作業するので区別がつきません。
規模が大きいと参加者と見学者は違った様子になります。
これらは正式なメンバーではなく、仮に参加してみるという方法です。
正式に参加していないのでそれっきりになっても退会ではありません。
就職におけるインターンシップ制度というのも広い意味ではこれに当たるかもしれません。

ひきこもりから働き始める場合、それがアルバイトかパート勤務か、正社員かにかかわらず、このような仮参加の方法が考えられるかもしれません。
正社員以外のいろいろな方法がすでに広がっているのですが、それらとは少し違います。
就職(パート勤務)の面接の前に、働くことになる現場の見学ができればどうでしょうか。
大きな職場ではあまり意味がないかもしれませんが、数人が働く小規模な現場ほど体験する意味があると思います。
その経験で「働けそう」という感触を得られるなら、そこの仕事はできるかもしれない、してみようと思えるかもしれないのです。
募集しても働く人が来ない職場において、この求人方法は有効と思います。
これは昨日の同行=同席の伴走型支援と並ぶひきこもり支援策になりそうです。
「仕事に就く前の仕事現場の見学と体験」としていきます。