個別プログラム方式と個別伴走型方式の違い

フリースクールやホームスクールを義務教育の一つの形態として位置付けることが見送られました。国会で議論されている多様な就学機会を確保する法案のなかのことです。
義務教育の場を学校に限定してきた教育の大転換になると注目されたのですが、「不登校を助長することになる」などの慎重論が上回ったためだといいます。
私は学校以外の教育を進めるのに2つの考え方があることが明瞭になったと理解しています。
1つは、生徒個人の状態を判断して、それに沿った個別プログラムを作成し、指導計画をつくり支援していくもの。これを個別プログラム方式と呼びましょう。今回の法案ではこの考え方が取り入れられていたようです。
もう一つは、そういう個別の指導計画は生徒を軌道に乗せて進もうとするもので、個人の提起する問題を置き去りにするという批判です。これを個別伴走型方式と呼びましょう。

実はひきこもりの支援に関しても同じことが生まれています。私の経験からすると個別プログラム方式はある時点から生徒・当事者の状態とは離れてしまいます。方式は絶えず修正しなくてはならないものです。個別プログラム方式はそれが意図されずに進み、当事者が置き去りにされてしまいやすいのです。
絶えず修正するとは、言葉を代えれば個別伴走型方式になることです。当事者の周囲にいて様子を見ながら対応策をつねに変えていくことになります。当事者の様子から離れることは少ないですが、難しい面もあります。当事者の様子に合わせて指導が漂流していることもあります。
福祉的な支援においては、当事者の関与を除いた解決策はないことが明確になっています。これを教育の場でも採用するしかないと思います。
目標を大きくし、当事者が向かう方向に手を加えず、伴走ないしは後ろから押していく形が望ましいと思うのです。支援現場では試行錯誤の連続ですが、私にはそういう姿も当事者にも見えてしまうのがいいと考えています。もともと完全はないからです。

元不登校の娘さんがラインスタンプを作成

不登校の親の会に来ているお母さんから娘さんがラインスタンプを作成して2組が販売中になっていると聞きました。40作品が1組です。
「yuyuyu」さんの名前で「カエルンルン」が出てきました。もう一つは「虫ちゃんたちの日常」です。さらに第3のシリーズも作成しているといいます。
不登校情報センターのサイト内の適当な場所からアクセスできるようにしようと思っています。
不登校や引きこもりの経験者で同じようなことをしている人がいましたら連絡をください。ブログを書いている不登校・ひきこもりの当事者のも掲載し紹介しています。

不登校高校生のための居場所はどこにある?

高校2年生で不登校の生徒が「学校の勉強ではなく、友達のつくれるような場はないか」といっています。高校に通えるようであればそこが友達のできる場ですが、学校にいけないとそういう場がありません。
サポート校やフリースクールがそれを代行していますが、本来の目的とは違います。どのサポート校やフリースクールでもそういう場ができているわけでもありません。中学生までは適応指導教室がありましたが、高校になると一部の府県を除いてありません。
社会福祉協議会への問い合わせで、10代後半以上の受け入れをしていると回答のあったところが例外的にありました。
結局、このような生徒が必要とするような居場所ははっきりした形では存在していないのです。仮にあったとしても、それを探そうとしてもどこを探せばいいのかが見当がつきません。探しようもないのです。
サイトに「居場所・フリースペース」を設定していますが、あまり充実していません。不登校情報センターとしてはサイトの工夫を考えるしか手はないのですが、ないものを探す苦しさが待っていそうです。

〔追記:3月14日〕こういう取り組みがあります。http://www.futoko.info/zzevents/2016/03/%e4%b8%8d%e7%99%bb%e6%a0%a1%e3%81%ae%e5%b1%85%e5%a0%b4%e6%89%80%e3%81%a5%e3%81%8f%e3%82%8a%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%ef%bc%86%e3%81%8a%e3%81%97%e3%82%83/

通信制高校の卒業生で新聞取材を受ける方を求む

ある新聞社の記者さんの取材を受けました。
テーマは通信制高校に関することです。私は次の2点を書いたメモを記者さんに渡しました。
(1)新しいタイプの通信制高校が生まれた背景と内容
(2)教育特区制と広域通信制高校
それは朝方大急ぎで書いたもので、読み返してみるとわかりづらいです。少し手を加えたものを別の個所に載せておきます。
記者さんからは、通信制高校の卒業生を取材したいのでどなたかを紹介してほしいと要請されました。ブログを読んでいる方で取材を受けるという該当者がいましたら連絡をください。2、3名を募集します。
open@futoko.info 「新聞取材の件」としてメールをください。

〔通信制高校の現状認識とチェック体制について〕
http://www.futoko.info/…/%E9%80%9A%E4%BF%A1%E5%88%B6%E9%AB%…

引きこもり素質のある人が引きこもりの支援者になる

訪問サポートを志望する学生などに、不登校や引きこもりの経験者がだんだん多くなっています。そういう経験はしていなくても気質的に共通性がある、摂食障害をしていた、自傷行為をしていた、いじめを受けた経験がある…などその経験に似たような素質の人も混じります。
これらの学生は不登校の子ども、引きこもりの人の所に行ったとき、かなりレベルの高い対応力を示す話をよく聞きます。人として柔軟に子どもの様子にあった的確な対応をするのです。
以前にある引きこもり支援団体が調べたところでは、引きこもりの当事者が自分の所の来てほしい“支援者”の第1位が引きこもりをした経験者と答えたのを思い出しました。気質、適性の面からの見方です。回答者は予感を含んでいるのでしょうが、両者は符合しています。
引きこもり経験者が引きこもりの支援者になる可能性はかなりあると思います。ある人が、引きこもり経験の中で自分なりに学習をしており、それを生かす仕事になると話したのを聞いたことがあります。
両者が顔を合わせたとき、現に引きこもっている人の状態の意味付けが肯定的にできるためだと思います。深いところでの共感が起きるのかもしれません。
これは思っているよりも広い意味があるかもしれません。彼ら彼女らの職業上の選択に有効であるだけではなさそうです。対人サービス的ないろいろな面に通用するかもしれません。条件は深いダメージを受ける症状にはなく、一般人と通常の人間関係ができる状態にあることです。今はできなくても、そのうちにできるかもしれません。
不登校・ひきこもりの親の会に参加した学生が感想を話したとき、改めて感じたことです。

『北星余市の寮・下宿』パンフが届きました

北星学園余市高校から『北星余市の寮・下宿』(2016年度)というA5版40ページのパンフレットが送られてきました。同校は生徒を全国から受け入れており、その生徒の生活拠点として余市町内に置いている17か所の寮・下宿を紹介したものです。学校が設立しているのではなく、町中の人が学校と協力して運営しているもので“指定寮”となっています。こういう形なら高校の存在が地域おこしに有効であるとわかります。
生徒の受け入れは10名前後が多いですが、3人の下宿先から20名の寮までバライエティ―に富んでいます。男子寮が11か所、女子寮5か所です。
管理人のおじさん、おばさんの話が載っていて雰囲気が伝わってきます。写真も交えて家族と離れてくらす生徒たちの様子が描かれています。
進路先として北星学園余市高校を考えるときには、ぜひ参考にしてほしい貴重な情報です。学習面だけではなく、10代後半の子どもの成長にとって生活の場、対人関係の場としての役割をよく表しています。

子ども・青年がパソコンに超親しむのは肯定して当然です

セシオネット親の会の1月定例会の日でした。
中学2年生の不登校の子どものご両親から話を聞きました。ずーっと休んでいますが、これという大きな心配はされていないようです。昼夜逆転の生活とゲームが多い点を話されましたが、それは自然なことで大問題とは言えません。
学校にいつから行けるのか、勉強が遅れるのではないか、というありがちなものは長い目で見て対応されているようです。不登校に対する受けとめ方はかなり相対化され、世の中少しは進んできているという感じを持ちました。
子どもは自分のパソコンを欲しがっている。それをカウンセラーさんに相談したらあまり勧められていない点が迷っている。これが当面の相談事のようです。
私の意見はこれからはパソコン・インタ―ネットの時代であり、その気になっているのなら大いに進めたいのですが、いい大人がダメなようです。パソコン依存になると心配するのです。外を歩くと交通事故にあうかもしれないのでなるべく外に出ないでおこうレベルの心配と思います。
私も含めて大人はこれまで「集団生活への適応依存」をそれぞれの程度においてしてきたわけです。そこから解放された先にインターネット社会が待っているのです。これまでの社会を「集団生活への適応依存」と意識しないでそれを当たり前としてきた世代は、前に広がる情報社会に不慣れでたじろいでいるみたいです。
こういう気持ちを話したのですが、以前に比べて親たちも受け入れやすくなっているとの印象を持ちました。相談室にいたカウンセラーさんは世の中の変化を実感していないのかな……遅れています。遅れている点では私も偉そうなことは言えませんが、変化を実感するから自分がついていっていないのを自覚するのです。

メンタルフレンド等の問い合わせへの回答

福島県中通り地域のお母さんから連絡のあったメンタルフレンドの要請を近隣のいくつかの団体に照会をしました(1月7日「福島県の方からメンタルフレンドの要請です」)。
マインドヘルスパーソナリティセンターから次の回答が来ましたので、これを転送しました。照会先は5か所ですが、他に電話回答が1件ありました。マインドヘルスパーソナリティセンターからの回答を紹介します。

<(1)メンタルフレンドは現在、配置しておりませんが専門のスタッフが対応しています。
(2)親御さんの相談は随時受け付けています。是非御連絡ください。
電話:024-943-1678
Email:info@mhpc.jp
AM8:00~PM5:00(土・日可)
◎AM6:30~PM7:00 090-4639-6036(矢吹まで)

*不登校やひきこもりに関する情報のアドバイスは、当センターホームページを参照してください。http://www.mhpc.jp/
*フリースクール&スペースも運営しています。

マインドヘルスパーソナリティセンター(郡山市芳賀2丁目21-10)
代表 矢吹孝志  1月12日>

福島県の方からメンタルフレンドの要請です

東京から離れた地域の人の連絡です。不登校の高校生にメンタルフレンドを探しているというのです。「情報センター」を自称している身としては可能な手伝いをしたいと思います。
今回はサイト内に紹介情報を載せている該当地域の相談室等数か所に次の問い合わせをしました。
(1)メンタルフレンド活動をしていますか。
(2)家族からの連絡や相談を受け付けてもらえますか。
(3)その他の参考になることをお願いします。
この回答を待って受け取った情報を電話してくれた方に送ります。
今回は福島県の中通りの方からです。私が連絡をしたのは紹介情報を載せている相談室と、大学の関係学部です。

ウィッツ青山高校LETS各校に対応の問い合わせFAX

ウィッツ青山学園高校四谷LETSの「就学支援金不正受給」の件につき本部校より見解と対応策の文書をいただきました。
それに続いて12月30日、ウィッツ青山学園高校LETS(本校以外の学習センターなど)宛に次の文書を送りました(経営母体は本校と同じではありません)。FAXによる送信ですが未到達のところも少なからずあります。しかし、年末の休日に入っていると思われる中で2校から回答を送られてきました。これらは一定期間後に公表いたします。
ウィッツ青山学園高校LETS各校に送ったのは次の文書です。

<ウィッツ青山学園高校 LETS 各校様
新聞等でウィッツ青山学園高校 四谷LETSの「就学支援金不正受給」などが報じられています。『週刊朝日』12月25日号によれば、「就学支援金不正受給」と育英会資金の借入という資金面だけではなく、学習指導を含む教育活動がでたらめであるという指摘もあります。
不登校情報センターは、不登校生、中退生などの対応方法として通信制高校、通信制サポート校の取り組みを重視し、ネットでの紹介をはじめ相談会などの機会に紹介を続けています。
今回の件は、通信制高校のイメージを悪くする点でも御校にも影響が避けられないのかもしれません。同時に、この機会は各校が取り組みのスタンスや教育内容を積極的に向上させていく機会にできるとも考えます。

ウィッツ青山学園高校本校からは、12月17日付の「一連の不祥事発生のお詫びと学園の現状並びに当面の運営のご説明」という、代表取締役、校長連名の文書をいただきました。その中で全LETS校への照会調査をしている旨も書かれています。
不登校情報センターはこの本校のスタンスを肯定的にとらえ、ウィッツ青山学園高校と各LETSが今回の影響を最小限にとどめること、今後の教育活動の向上の機会にすることを期待します。それがウィッツ青山学園高校と各LETSを広く紹介してきた不登校情報センターとしての責任の一端になるものと考えています。

そのうえで、各LETS校にお願いです。
就学支援金だけではなく授業料を含む学費の扱い、生徒募集(転編入を含む)、スクーリングなどの学習指導の面、あるいはウィッツ青山学園高校からの離脱の検討など学校運営と生徒指導の基本事項に関する状況報告をお願いします。今回の事件による改善点、学校としての態度表明(本部校の照会への回答を含む)などをお知らせいただければ幸いです。
これらの情報は、ウィッツ青山学園高校と各LETSの対処として、不登校情報センターのサイト上で適時発表させていただきます。なお、公表を伏せたい部分はその場所を指定いただければ公表しません。
御校のご健闘を期待します。 2015年12月30日>