「パソコン組み立て」で居場所ワークに参加を勧める

居場所に来るように誘うにはその人が関心をもつことを企画し、“スカウト”することもあります(10月9日の「当事者を情報センターに誘うのは企画が浮かぶときです」)。
引きこもり状態から動き始めたらしいYmくんがいます。それでも家族には不安感があります。たぶん本人も同じでしょう。
家族から聞くとパソコンのハード面に関心があるようです。自室はそれに関係する材料・部品がいっぱいとか。そういえば不登校情報センターのパソコンの管理をしているH2くんの部屋も同様らしいです。
パソコンのハードにかかわる作業で“スカウト”し、対人関係づくりの居場所に参加させたいと思いました。ところがH2くんに確かめるに、ハードを継続的な作業にしていくものは「ない」とのことです。だからH2くんはこのところ事務作業グループに参加してもらい、あるソフトをつくっています。

一つのヒラメキが! 「パソコン組み立てプロジェクト」はどうだ! 部品を集めてパソコンを1台組み立てるのです(「それがどうした、何になる」という人には意味がわからないかもしれませんが)。
Ymくんにはこのパソコン組み立てのために情報センターに来てもらうのです。H2くんと他にも関心のある人はいます。時間調節の難しい人もいますが、Ymくんを中心に時間を考えます。
問題は費用不足、7万円程度はかかりそうです。せめてモニター、マウス、キーボード、ケースあたりの周辺材料を、中古パソコンで何とかしたい。それで必要経費を安くしたい。
そのために懇意にしている学校等に無料提供の申し入れを考えています(送料は負担)。できるだけ早くしたいところですが、学校の事情を考えると新年度になるかもしれません。

生活困窮者支援の窓口を居場所や訪問に直結させたい

偶然に生活困窮者支援法の対応に関して2人から相談・連絡がありました。
一人はその窓口に電話相談をした当事者から、もう一人は相談を受けている自治体の担当者からです。両者の自治体は異なります。
当事者からのものは、電話をしたところ別の業務委託を受けている団体につながり、そこに連絡をすると以前にお世話になった準公共の〇センターを紹介されました。それで業務委託を受けている団体と〇センターの人がそろって自宅に来るそうです。逃げるわけにいかず、〇センターの人とは何回もあっているので結果は見えているので何も期待できない、困ったというものです。
自治体のセクションの担当者からはこの法が「生活保護の予備軍への予防的な性格がある」と教えていただいた後、担当者としても困ったので教えてほしいというものです。この新しい制度のもとで40代の働くに働けない人の行き場がない(紹介するところがない)のです。
ハローワークやジョブカフェ(東京の場合は東京しごとセンター)はハードルが高すぎる、若者サポートステーションは年齢をオーバーしています。実際は若者サポートステーションでもきわめて多数の引きこもり状態の人には(年齢条件は満たしていても)ハードルが高いのですがそれもないのです。
問題をつきつめていくと、長期間の引きこもっている人への対応策は、もっとマイルドな居場所づくりと訪問サポートや同行援助的な活動が必要になります。それがない中では「たらい回し」の対応が発生します。生活困窮者支援法の対応窓口にそれをつくるのが解決策です。引きこもりの人との接触を持ったうえでの引きこもりの理解と職員の経験がいるので時間はかかります。これまで引きこもり対策としてきた表面を飾るだけに見える対応を振り返れば、時間がかかるようでもここを原点にするのが近道だと思います。

当事者を情報センターに誘うのは企画が浮かぶときです

Gさんが不登校情報センターにきました。寄贈を受けた本をAmazon本から探しその画像をサイトに張り付ける作業を頼みました。訪ねて行って話しているうちにできそうな気がしたからです。来週からはその作業が進みそうです。
私は数人を訪問していますが、「不登校情報センターに来て○○を手伝ってほしい」と頼めるかどうかは、私に頼みごとがイメージできるかどうかにかかります。
別のある人には創作品の販売を頼みたいと考えています。話しているうちに関心がその方向にあると思えたからです。
「実用と趣味と関心のページ」をつくり「聞き書き」役の取材者を考えたのもその準備です。まだ該当者はいませんが、現れたらその人に即した形で提案します。
何回か会って、その人の状態や興味・関心、実際にどんなことをしているか見当がつかないと、空振りに終わります。ひきこもっている人と会って話を聞けるようになるとこういう方向に進みます。
事務作業的なものはいろいろな人に言いやすいのですが、それでも興味・関心に沿ったものに近いものがいいのです。行動力やエネルギーを感じる人にはその人向けの企画が浮かばなくても事務作業への参加を誘えるようになったのは前進です。

このヒントになったのは、お笑いの吉本興業です。タレントの募集について「スカウトは企画です」という趣旨の話をしていました。
お笑いのタレントさんですから、それなりの素質、アピール力、あるいは見た目などをいろんな角度から評価してタレントの卵として“合格”と漠然と考えていたのです。しかし、少し違うようです。
その人物をみて、「このような形で売り出せる・売り出そう」というものが採用する側に思い浮かべばタレントの卵として誘えるという意味です。「売り出せる・売り出そう」というもの、それは企画ですから「スカウトは企画です」になったのです。

不登校情報センターに来るように勧めるのがすべてではありません。全体として口数が少ない人が多いのでスムーズに事が進むとはいいがたいです。訪ねて行った先の部屋の様子や言葉にしたことから推測します。自分から話してくれたときは、慎重な物言いをする人が多いので、実質性があると思います。
聞いたからと言って私にそれを生かせるものが浮かぶかどうかはまた別です。一緒に動いてその人の違う側面を知る、違う人の取り組みに触れてみる、可能ならばそこの人に引き継ぐ、違った人と交代する、そんな可能性も考えなくてはなりません。
引きこもっている人への働きかけは一人ひとりの実情に即したものにならざるを得ないのです。そのなかで「不登校情報センターに来て○○を手伝ってほしい」と頼めるのは、狭くは限定できませんが私の場合は企画によるのです。

http://www.futoko.info/presented_books/book-name.html〔寄贈を受けた本〕

「通所先としての不登校情報センター」の小冊子

先ごろ、40代の引きこもり状態の方を訪ねました。その人は出版物の編集経験があり、私の方から要望して来てほしいと思いました。
また訪ねようと思っているのですが、説明のために「通所先としての不登校情報センター」という小冊子(A4版6ページ)をまとめました。
引きこもり経験者の作業のある居場所の自己紹介です。当事者がどういう形で通所できるのかを紹介します。
(1)事務作業グループ
(2)情報サイト(ホームページ)制作
(3)大人の引きこもりを考える会
(付録)事務作業とホームページ制作の作業マニュアル
初めてまとめたもので十分とは言えませんが、活用しながら改定していくつもりです。
関心のある方(親を含む)にはお送りします。

講演と対応策「引きこもりから仕事についた人との交流会」

30代以上の長期の引きこもりを持つ家族が、心の問題レベルを超えて、経験した当事者の話を聞くなかで社会につながる手掛かりや方法を具体化する場です。
①、当事者に具体的につながる方法は3つあります。
*家族を介して当事者に訪問サポートでつながる。
*外出同行支援により当事者が就労・福祉・居場所につながる。
*当事者が不登校情報センターの居場所ワークにつながる。
②、参加を呼びかける対象者は30代以上の引きこもりのいる家族と当事者。予約制で20名。
③、内容の前半は取り組みの方法と体験報告。
*不登校情報センターの居場所ワーク=松田武己(理事長)
*訪問サポート活動の様子=藤原宏美(訪問サポート代表)
*体験報告者は、派遣会社の利用、清掃業界の事情、介護福祉の現場、郵便業務の体験、メカニック分野の仕事、女性の職場体験などを話せる人達と調整中(3人ぐらいが発表)。
内容の後半は、質疑応答、体験者等を囲む交流会、個別の対応策相談。
④、日時:9月20日(日曜日)午後1時から2時30分までは報告と発表。そのあと交流会と個別の対応策相談を最長9時まで。
⑤、場所:不登校情報センター=東京都江戸川区平井3-23-5-101の民家=小さな事務所(JR総武線平井駅南口5分)。
⑦、参加費:1人3000円(当事者は無料)。
⑧、主催・申込先:不登校情報センター(TEL03-5875-3730、FAX03-5875-3731、メールopen@futoko.info)、訪問サポートのトカネット(090-4953-6033)。

就業支援中心と居場所中心がブレて情報発信される事情

11日の事務作業グループでは、「社会参加の準備施設」の仕分けもしました。
似たような情報提供用紙ですが3種類あります。
(A)就業支援・自立支援する機関
(B)居場所・当事者の会・イベント開催者
(C)不登校・ひきこもり・発達障害の親の会(当事者の会を生みだすことがある)
もともとこの3種類は同じ用紙を使っていたのですがそれを細分化してきました。紹介用紙の内容には重なる部分があります。
特に(A)と(B)の区分けが難しいのです。
先日から調べた「社会参加の準備施設」のうち、愛知県の2つのミニポータル「名古屋市ひきこもり支援ガイドマップ」と「愛知県精神保健福祉センター」に紹介されている団体を、区分けしてみることにしました。
すでに不登校情報センターのサイトに紹介している団体を除く数十件が対象です。どの情報提供用紙を送るのが適切なのかの視点での仕分けです。

ここで支援団体側の事情が浮かび上がってきました。
紹介内容を書くと、就業に取り組んでいるウェイトが多くなり、自己表現やコミュニケーションの紹介が少なくなります。実際は対人関係づくりの役割が多いのですが、それに関する紹介が削られます。
仕分けをするときに(A)分類にしたくなるような内容が並びます。ところが実際には遊びによる自己表現や対人接触の機会をどうつくるのかその工夫が重要です。これは親や行政側や、当事者にも就業支援内容を望む人がいて、それに引きずられて紹介しているのです。なぜハローワークとは別にサポートステーションが必要になるのか理解していないのしょう。当事者であればこそ指摘できる視点ですし、不登校情報センターの居場所においても確認できることです。
メンバーが(A)分類にしていたものを、こういう背景を話しながら、かなり(B)分類に直しました。この区分による情報提供依頼は支援団体に対するささやかなアピールになります。といっても、それが功を奏するか裏目に出るかは別問題なのですが。

情報集めとサイトで情報提供するメンバーを募集中

「制作メンバー等を募集中」として、上記の固定ページに掲載します。

不登校情報センターのサイトに学校や支援団体の情報紹介ページをつくりはじめてから10年が過ぎました。出版物の情報提供からネットの情報提供に場を移したのです。ネットの特性を生かして常に情報を集め、掲載の仕組みを考える状態が10年続きました。
いまは学校・支援団体のページは3000か所以上、都道府県単位(と市区町村)ページ、支援団体の種類別のページ、解説するページ、支援者の個人紹介、質問に答えるページ、不登校情報センターと松田武己のページ、ブログ、イベントの紹介…など関連や裾野部分や検索をしやすくするページも加わりました。ページ総数は2万ページを超えます。
何かを紹介するとき、ベースになる部分(カテゴリ)が既にあります。そこの基準に従い加えます。これが重なるとある時期にその基準が不十分に感じられて編制替えを考えます。これが企画の一つです。
2014年はいくつかの編制替えが重なった時期です。細かく分かれていたものをある程度集約しました。事務作業グループが情報収集を2年間取り組み、情報収集の幅が広くなった成果です。これは今後も繰り返していくはずです。

松田武己(理事長)が全体を見ているのですが、サイト制作に関する基本的な技術面をよく知りません。見よう見まねで作成していますが、不都合も発生し、不安もあります。遅ればせながらそこをカバーする条件をつくりたいと考えています。
それ以上に(それと重なると言った方がいいかも)、サイト制作メンバーを増やさなくてはなりません。今年の目標は、サイトの充実とともに、収益の上がるサイトに成長させることです。パソコンを収益の上がるものにするのが目標です。
これまでの技術的なこととは別の要素が必要です。その点でわかってきたのはネットの広告業界が展開している方法を取り入れることです。
先日もLPという言葉が返ってきて何のことかと迷いました。LandingPageというのだそうです。その前はバナー広告の提案があり、承諾してそのバナーを貼りつけたのですが、実際はカウントされる状態になっていないこともありました。このサイトを「CSR(企業の社会的責任)表示に活用してみませんか」という提案を受けてもいます。これも準備しています。
これらは“やや進んだ”技術・知識でしょう。それらに直面したら、教えられながら、一つひとつを理解し、処理していきます。それを一緒に考えていくメンバーが必要です。
だれかがすぐにわかるわけではありませんが、不登校情報センターのサイト制作は大っぴらに“素人集団”を名乗って活動しています。社会正義に反しない限り、不十分でも活動できます。
何しろ10年の(出版の形では20年以上の)情報収集と情報提供の経験があります。NPO法人として当事者と家族の利益を最優先するニュートラルなスタンスがあり、それが信頼につながっています。技術的なことは後追いですが、内容面は先行しているのかもしれません。

サイト制作に必要な情報集めとサイト制作に参加を呼び掛けている対象者は、仕事についていない(時間的な余裕ありすぎの)20代~30代の人です。もともと対人関係が苦手な人が集まってメンバーになっています。かといってひきこもり当事者限定でもありません。
パソコンに触れていながら、検索して何かを見る・読むだけの状態を超えてみませんか。調べる・探す、まとめる・企画する、作成する、一緒に学ぶ、もしかしたら教える…。そういうメンバーを募集しています。

関心のある方は、
(1)相談に来てください。お名前、年齢と希望相談日時を教えてください。どんなことをしているのかを話します。どんなことを希望するのかを聞きます。
*家族の方の相談から始めるのもいいと思います。
〔TEL03-5875-3730、FAX03-5875-3731、メールopen@futoko.info〕
(2)事務作業グループというのを週2回開いています。そこを見学する(?)ところから来ていただく方法もあります。水曜日と金曜日の午後2時から4時までの2時間です。当日、何をするのかはその日によって違います。事務書類の作成やパソコンを使う作業のどちらかであることが多いです。
(3)ある程度経験して、これからも続けられそうと感じたときに、会員になってください。入会金3000円、年会費6000円です。会員には作業量に応じて作業費を支払います。その日の作業は一人ずつ「作業日誌」に記録します。作業費はこの「作業日誌」により計算します。
(4)個人でブログページをつくり、書き続けている人もいます。これも一つの方法です。読者数がある程度のレベルになれば、別の可能性も出てきます。
(5)不登校情報センターに通うのに抵抗がある人がいるかもしれません。以前には訪問をしてサイト制作を進めていた経験もあります。この方法に定式化されたものはありませんが、実現する条件を考えます。希望する人がいましたら、具体的な状態・条件を聞き、取り入れると可能な形が見えてくるように思います。

眠っている間に作業はそれぞれ進んだようです

玄関ドアを閉めるガタっという音に感じて目がさめました。
すっかり眠っていたようで室内は静かです。
もうみんな帰ってしまったのだろうか?
ゆっくりと起き上がりました。
パソコンの部屋を見るとだれもいません。
いつの間にか今日来ていた4人は帰って、先ほどのドアの音が最後のようです。
このあたりがいかにも不登校情報センターの居場所です。
3時頃までは毛布のなかで横になっている私にあれこれ聞いてきました。
私がすっかり眠ってしまうと起こさないようにしてくれたのです。
ときどき電話があり頭の横に置いてある子機で話しました。
その時もすぐに眠ってしまったのです。
目を覚ました時は6時半です。
見事な撤退ぶりです。
たぶんこんなひきこもりの支援場所は他にないはずです。

坐骨神経痛はかなり収まりましたが、睡眠不足があります。
それに加えて頭がふらつきます。
高血圧(救急車が来たときに測ったのですがこれまでにない数値でした)の可能性。
睡眠不足の影響と薬の副作用、これを頭がふらつく原因に考えました。
このうち睡眠不足の影響は少ないと思います。
後の2つがどうなのか。
血圧測定ができないのでなんともいえません。
薬を調べたところ副作用に頭のふらつきの例がありました。
要注意の生活がつづきます。
明日は事務作業グループですが、今日の調子でやります。

居場所ワークにおける収入源と収入の分配

「居場所ワークでぼちぼち行こう!」に2本のエッセイを書きました。
「不登校情報センターのサイトの収入源」
「居場所ワークをする人への収入の分配」
両方とも収入に関することです。
この後は、居場所ワークの内容を書いていく予定です。

「居場所ワークでぼちぼち行こう!」の連載開始

引きこもり経験者が集まり居場所で作業をしています。カウンセリングでもなく職業訓練でもありません。就職の橋渡しともいえません。私は社会参加の準備の場であると理解しています。会員制で会費の支払いが必要ですが、作業費も受けとれます。
なかなか就職に結びつかない人(実際には無理な人も)の社会参加の方法として、不登校情報センターは居場所ワークづくりに取り組んでいます。
「社会参加の準備の場」といっても何のことだかわからない人も多いはずです。居場所がなぜ社会参加の場になるのか、特に収入面でどんな可能性があるのか。そこを不登校情報センターの10年の取り組みから紹介します。長くなりますので連載にし、連載名は「居場所ワークでぼちぼち行こう!」とします。
幻想をもたれても困るので先に言っときますが、現在は収支赤字です。作業費は払っていますが数か月遅れています。作業はきつくはないです。きつくなる人は無理をしていることになるのでペースダウンして参加してください。
引きこもり経験者といっても通所できる人(外出できる人)が対象になります。自宅に居ながらの取り組みは“まだ”できません。収支を黒字にし作業費を安定的に支払えるようにするのが当面の目標です。情報社会の可能性がそこに感じられます。ただ不登校情報センターが成功するかどうかはこれからです。誰かが成功するでしょう。すでに成功している人もいるはずです。
連載には時間がかかるのでWikiページにまとめたサイト「居場所ワークでぼちぼち行こう!」を設けます。

〔追記〕=「ウェブサイトを都市になぞらえる」を掲載。