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Center:(5)AさんのBくんへの依存

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(5)AさんのBくんへの依存

BくんがAさんの行動や所在に責任をもたされた気分の例を前にあげました。
それにつづくBくん側からの訴え(私への相談?)には、こんなこともあります。
AさんがBくんにあるお願いをしました。それは当事者の会としての条件を改善するために、サポート役をつけてほしい。
それをBくんから責任者である私に頼んでほしい、というものです。
BくんはAさんの状態が大変なのだろうと思い、私に話しにきました。
そう思いつつも、その一方でBくんは、Aさんの“代理”を務めたことにちょっと不安を感じました。
このままAさんのいうことを受け入れていくとどうなるのだろうか?
ある日、Bくんがやってきて言いました。
「もう受けとめきれない。こちらが苦しくなる」という話です。
Bくん自身が外見はともかく「自分の問題で精一杯なのに、Aさんに話しかけられ、受けとめる側になっている。
2人の間では私(Bくん)の問題にはちっとも入っていけず、Aさんの問題だけがめぐっている。もう限界です」という内容です。
AさんはBくんが同一の当事者の会のメンバーであり、元気そうであり話しかけやすい雰囲気があり、話しかけるきっかけをつかみやすかったのだと思います。
だれかが話しかけてくれるのを待っているAさんにBくんの方から声をかけたこともあります。
Bくんは比較的元気そうで話しやすい気がする──それは精神的自立がある程度以上あることの証明です。
AさんはBくんに自分の問題を話し“お互いに”話し合える関係で、できれば友人関係になりたいのです。
しかし現実には2人の間では、Bくんの抱える問題をAさんを含めて2人で一緒に考える場面はありませんでした。
Aさんは自分のことで精一杯で、Bくんの状態に思いを及ぼす気持ちの余裕は持てないからです。実質的には“お互い”の問題を話しあっている場面はありません。
Aさんには何らの悪意はありません。
それはBくんにもわかります。引きこもりを経験した人の大部分は、Aグループに属していようとBグループに属していようと、本来的に、やさしい、おとなしい、まじめ、正直、すなお、内気、ひかえめ…という人です。
この事態になってBくんがAさんを攻撃的な形で、ストップをかけることはほとんどありません。
BくんはAさんの問題を自分が抱えたまま困惑してしまいます。
Aさんの問題を受けとめたまま身動きができず、ギブアップ状態になります。
Bさんはその自分の状態をAさんにどう伝えるのかとても困ります。
Aさんに起因することを口にすることで、Aさんを傷つけてしまうのではないかと考えるからです。
そこにカウンセラー役や別の仲介役がいるとBくんは助かるのですが…。
しかしそういう条件がないと2人の間で事態が進行し、逼迫していきます。
Bくんは、Aさんに対して「これ以上、私にはあなたの話し相手になることはできない」旨を伝えることになります。
困惑したBくんが「もう話し合うのはよそう」とか「これ以上は私とかかわらないで!」とAさんを拒絶する形になることもあります。
Bくんにとっては精神的にきれた状態でしょう。
Bくんは、受け入れ姿勢が整わないかで、無意識のうちにAさんのサポート役を求められたのです。
なかにはその役割を受け持つもとのできる人もいます。
ここで自分自身の前身になる要素を学ぶ人もいます。
たとえばカウンセラーの助言をえて、そういう道をたどる人もいます。
しかしだれもがそううまくできるわけではないのです。
Bくんから拒絶を受けたAさんはかなりショックです。
Bくんのことを思いやる余裕もなく、いったい何がどうなったのかさっぱりわからないこともあるでしょう。
Bくんに対してAさんが「裏切られた」という感情をもつこともあります。
しかし、そこで人間関係における“お互いさま”=相互性を学ぶ人もいます。
Aさんがその精神的依存から抜け出すには、Bくんグループの人のサポートを必要としています。
しかしBくんグループの人にとってそれは必ずしも楽なことではないのです。
Bくんグループの人でそれができる人は、いわゆるピュアカウンセリングができることになるのでしょう。
Aさんはより本格的な意味でカウンセラー役のサポートを必要としているように思います。
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