今年もありがとうございました。いいお年を!

不登校情報センターにとってNPO法人をやめたことは今年の重大ニュースの一つです。といっても周りにはほとんど影響は見えません。
秋になって税務署で開かれた「帳簿の記帳説明会」に出席しました。不登校情報センターはNPO法人をやめたあと個人事業になりました。それで記帳を勉強するためです。そういう歩みはしていますが気になりこともあります。

やめる手続きの届け出た後しばらくして、すでに不登校情報センターは解散したという公報がされています。役所の公報としては間違っています。
理由は、法務省の登記所では官報に載せそのあと通知があって再度の手続きがいると聞いています。これにより最終的にNPO法人の解散手続きが終わると聞いていましたが、それが終わっていません。
もう一つは、NPO法人の解散は組織の解散とは同じではありません。不登校情報センターは存続しています。今回の「帳簿の記帳説明会」は、個人事業としての出席です。
これらの事情はありますが継続はするつもりです。今年はサイト制作でも大きな変化がありました。ここを足場に来年の活動を考えています。この年末年始の休日はそれに忙しくブログの更新に手が出せません。この場を借りて「今年もありがとうございました。いいお年を!」と送らせていただきます。
偶然ですが、この記事がブログの2500件目です。ほぼ1日1件のペースです。

建築関係で働き始めて4か月のIくん

8月から建築関係の仕事に就いたIくんが、夜になって急に来ました。
あいかわらず静かな感じですが元気そうです。
「仕事はおもしろい?」と聞くと、
「特にはおもしろくはないですが、一緒に働く人たちがいいです」。
「その仕事のなかに楽しみを見つけられるといいね」
力仕事はさほどはないのですが、「設計図を見てもさっぱりわからないし、機械操作は見ていると簡単そうだけど…」。まだこれからのようです。
「英語は?」と、以前に希望していたことに話題を変えると、
「まだあきらめてはいないですが…」
「アメリカから建築関係の英文の雑誌なんかを手に入れて読めば両方続けられるかもしれないよ」
「そうですね。土日は疲れて動けないですからまだ余裕がないです」
「動けるようになったら、ゲームにでも来たらどうかな」
「そうですね」

Iくんを見ていちばんの変化は、よく話すようになったことです。一緒に働く人たちとの関係がいいことを表わしています。
仕事の途中で(よくわからない、おかしいと感じたとき)「これがちょっと…」というのです。
「どうおかしい?」と聞かれたときは、機械や材料の“それ”を説明しなくてはなりません。それがかなり難しくて、でも説明しないと伝わらないし、それで説明しようとしてきました。仕事上のやりとりで話ができる条件になっているようです。顔つきも少し大人びた感じを受けました。
今年は情報センターの関係で3人が仕事に就きました。Iくんはその一人です。

「お前のせいで…」と言われ立ち上がれない親

十代のひきこもり中の高校の子どもが、ちょっと切れた状態になって「こうなったのはお前のせいだよ」と母親にいいました。全く予期しない言葉を聞き母親は大ショックです。少なくともこうなったのは父親に責任があると思っていたのです。しかし、面と向かって「お前のせい」の言葉にしばらく立ち上がれなかったそうです。
この言葉の意味するところは親にはすぐには理解できないでしょうが、子どもの側からの自立宣言、すくなくともその願望宣言です。自分にはまだ自立する力はない、それは感じているけれども自立したい、だからあれこれ指図をしないで見ていてほしい、できれば応援してほしい、そういう意味を含みます。
とにかく子どもからの言葉は親への攻撃的なものです。親はそこに含まれる意味を受け取る余裕がありません。むしろ言葉の強さに打撃を受けやすいのです。

これに関して以前に書いたことがあります。「子どもの自立の兆候を示す言葉は見逃されやすいもの」(2014年2月23日)。違った角度ですが参考になるでしょう。
http://www.futoko.info/…/%e5%ad%90%e3%81%a9%e3%82%82%e3%81…/

人工知能の発展と進化論の関係

AI(人工知能)の解説書を読みました。
人間のこれからを考えるうえで、AI(人工知能)は私のテーマ「発達障害を進化論で説明する」と無関係とも思えません。
簡単な感想文を書きました。
タイトルを「カーツワイルなどの人工知能の研究解説を読む」としました。
http://www.futoko.info/…/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%…

高校時代の授業料免除を思い出します

授業料が払えなくて高校を退学している生徒が少し減ってきたようです。私立高校では全国平均で未納者が1%未満になったと報じられました。
数年前に就学援助金が制度としてつくられ改善されたことは確かです。ですが生徒は学習するだけではなくて生活し、生きています。費用は生活費の方が多いでしょう。
授業料が払えなくて退学をした高校生のニュースを聞くとは言いようのない気持ちになります。

私は高校2年の時から授業料免除を受けていました。同時にアルバイトも継続していました。アルバイト(新聞配達、家庭教師、築港の土方仕事など)は生活費でしたし、定期券や参考書などの学費の一部でもありました。公立高校で授業料は安かったと思います。1日分のアルバイトが500円ほどで、その3~4日分が月額授業料です。
3年生の夏休み期間のアルバイトは1.5万円を超えました。私の高卒1年目の月額給与が15500円の時代です。アルバイト収入を個人的に使ったものはありません。

高校2年の学級担任の藤井継郎先生が、納屋(物置の納屋が借家)に家庭訪問に来ました。藤井先生が自宅に来る日は学校から私と一緒でした。そのときの途中で逃げ出したいような気持ちは、その後もときどき思い出します。先生はほとんど座る場のない狭い土間で母と話していました。これということは聞いていませんが、2年生、3年生のときの授業料免除の手続きをとってくれました。

先日のゲーム交流会で「これまでどれぐらいの募金をしてきたのか?」を推測する無茶なものがありました。その時に浮かんだことです。ときどき見かける「あしなが募金」で生徒たちが呼びかけるのを見ると、つい私にとっての大金を募金箱に入れてしまう“悪い癖”があります。その累計の額はわかりませんが、(長く生きていますので)十万円以上になっているのでは…。高校時代の経験が影響していることは確かです。

〔貧しさの持つ教育力〕http://urx.blue/AzBm

「食器の水洗いの効用」記事が「ググリますた」サイトに引用・掲載

「食器の水洗いの効用」という記事を2012年4月19日に書きました。4日前の19日それが「ググリますた」というサイトに引用され載せられました。なぜかちょっと嬉しかったですね。
ブログを始めるとき、ある人が不登校情センターのこと、個人的なこと、社会的なことをミックスするのがいいと言っていました。さらにサイト制作に関することも別にあってかなり雑然としたものになっています。
個人的なことについては例えば「風呂に本を持ち込んで読む」「着ぶくれしないのが防寒対策」「浴槽を使って布団類などを洗う」「歩いて距離を測る」「“お茶沈殿法”」「腹九分目を心がけています」などいろいろあります。
「食器の水洗いの効用」を読み直してみると、そのなかに「動物的な勘というか、自然信仰のようなもの」がそうさせていると書いています。さらに横着も関係するでしょう。これ合理主義の別名ですから。

進化論的ラフスケッチによる発達障害

発達障害を進化論から説明する、これは私なりには自然なアプローチです。しかし、こういう説は見かけませんので、実に心細い限りです。それはどうにもできないので、わが道を行きます。
まずラフスケッチを考えてみました。心当たりというか、関心がある人を見つけるためです。
今のところ2つの面から調べて行くことになりそうです。原因としてのウィルスの遺伝への影響(しかた)と、結果としての表面化したもの、すなわち移行状態である発達障害の現象学です。

遺伝のメカニズムは、ウィルス説で説明しやすいと思います。ただ、実験や観察により論証する条件は私にはありません…。
ウィルスは人をはじめ生物の活動に大きな役割をしています。すでにウィルスは人によって遺伝子操作に利用されています。ウィルスは比較的、短期間に広がる要素があります。それはウィルスが病原体として働いたときの病気の急激な広がり方で知られます。
ダーウィン進化論の改訂版では、突然変異が持ち込まれています。ウィルスが広範に急速に人に広がれば人の進化に影響します。新ダーウィン進化論を超える突然変異を示します(?)。人は動物として進化の途上にあり、それなら発達障害をこの過程として描くことは可能ではないでしょうか。

結果としての表われ(発達障害)は社会的な面と自然的な面から見ることができます。
社会的な面では「子どもから成人になる期間が長くなった」点が注目されます。高等動物ほど成熟するのに時間がかかると言われます。これは自然動物として人の成熟期間の説明です。しかし人間の場合の生育環境は社会環境といっていいのです。すなわちこれは社会的な面になります。
そのばあい子どもから成人になる期間が長くなっただけではなく、人間が長寿になっていることも関係します。そして長寿も主に社会的な理由により説明されます。
自然的な面(生物としての表われ)は、主に発達障害の人の観察的な事実(および自覚的な意識)に基づきます。順序で示すと、
(1)感覚器官の変化に見ることができます。神経過敏とか感覚が鈍感といわれるものです。
(2)感覚の大きなブレは感情面・情動面の特異性として表われています。
(3)感覚と感情面・情動面の特異性が言動(認識面と行動面)の特異性に表われています。

ラフスケッチですからこの程度にします。あらためて興味・関心のある方のご協力をお願いします。

長期に外出しないと警戒感が増し攻撃的になりやすいよ

寒い冬場のためか、年の瀬(年替わり)が近づいたためか、それとも別の理由なのか、切迫感のある電話が相次いでいます。そのなかの1つQくんの例を紹介します。
Qくんは長く外出していないと“変になりそう”なので、自分なりに工夫しています。
先日は夜遅く人気がなくなってから家を出ました。人が多い明るいうちは歩けそうにないので夜にしたのです。しばらく歩くと横手の道から人が出てきて自分の前を歩き始めました。
ときどき振り返って自分を見るそぶりです。するとQくんには“自分は何も悪いことはしていないのに”という気持ちがわいてきます。それが攻撃的な感情になってしまいました。
つい声が出ました。「何か悪いんですか?」。その人は女性だったので、その人も警戒感があっただけなのでしょうが、それに思いを及ぼす余裕はありません。
Qくんが少し近付いたところ相手も止まり、ハッとして足を止めます。そして「警察を呼びますから」とQくんは携帯から電話をしました。警察官が来るまでは10分以上もあったようです。互いにその場に立ち止まったままです。おそらく女性は本当に警察官が来るまでは半信半疑だったではないでしょうか。
その間にQくんも冷静になります。警察官が来たとき「自分は悪いことはしていないのに、警戒されていたので…」と話しました。たぶん警察官も戸惑ったことでしょう。女性は「何もしていません…」となり、その場は事なきを得ました。

いや初めから実は何も起きてはいません。しかし、長く外出していない・人と会っていないとこのような“変な状況”になることがあります。ある人は「何かおかしなことをしそうな気がする」と言いましたが、これもまさにその例になります。自分の思い込み、感情世界におぼれて一人芝居になる状態です。Qくんが近づいたときその人が叫びながら走ったら“事件”扱いされたかもしれません〔これに近いことで警察に連行された人もいます〕。
外出がなく人と会っていない期間が長くなると、自分を守るバリアーが消失し(抵抗力が低下する)、それを補うために警戒感がいっぱいになります。そうしないと自分の平常心を維持できないのです。その状態でQくんのような場面に出会うと、警戒感は攻撃感情となって現われます。
Qくんの警戒感から攻撃感情になるのは説明できることですが、一般には理解できません。警察官も戸惑うことでしょう。心の中で生じていることは社会的な正邪の判断にできません。言葉や行動になると社会的な正邪の判断対象になります。
早朝の散歩型の外出を提起してみました。じつはQくんはときどき早朝の散歩もしているようです。他にもいろいろな工夫を心掛けています。

体験記は統合失調症とアスペルガー症候群の20代女性から

文通ボランティアを問い合わせてきた1人から体験手記が送られてきました。
滋賀県に住む20代の女性で、統合失調症とアスペルガー症候群と診断されている方です。文通ボランティアも希望しています。
壮絶な体験ですが、読み終えてみると、私にはなぜかすくわれる(?)気持ちもあります。
なぜ人間は「統合失調症」になるのか、その必要性があるのではないか。人間を理解する大事なことの入り口になっているように感じるのです。
これまでにも相当数の統合失調症と診断された方に会いました。私には言葉にできるレベルではつかめませんが、何か大事なことを教えてくれます。いつか言葉で表現できるようになりたいです。アスペルガー症候群についてもまた同じです。

〔体験記・日々勉強させて頂いております〕
http://www.futoko.info/…/%E6%97%A5%E3%80%85%E5%8B%89%E5%BC%…

不登校支援の教室の紹介

滋賀県で不登校生など「子ども達の自信を育む取り組みを行っている教室」から、こちらのサイトに情報紹介を希望する連絡がありました。
不登校、引きこもり、発達障害などへの取り組みをしている学習塾、フリースクール、サポート校などからの情報提供を歓迎いたします。親の会や相談機関・心理相談室なども同様です。
所定の用紙があります。各種ありますので適合すると思えるものを選んでください。
該当する用紙がなければ、近似的なものに追加項目をつくり、空白項目もありとして内容を記入してください。
学習塾については、以下の順で用紙を探してください。
不登校情報センター>情報・広告の掲載>(1)学校・支援団体の紹介ページをつくりたい>学校・支援団体の情報紹介用紙>学習塾など
http://www.futoko.info/…/support_konin_juku_freeschool_enqu…
〔短縮形〕http://ur0.biz/ApDp
これに記入の上、FAX,メール、郵送などでお送りください。
お待ちしています。