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(12)精神的な健康回復が先行

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この論文は『不登校・引きこもり・ニート支援団体ガイド』の序文として書いた「引きこもりからどう抜け出していくのか」です。

(12)精神的な健康回復が先行

〔2008年の掲載にあたり(11)を分割しました〕

そうはいっても、私は引きこもりの人にとって、精神的な健康を達成することが最初の目的だと考えています。
その「健康」の意味は、医療現場における「病気」と対置する健康とは少し違っていて、対人関係における困難が、最小限の社会生活を送るうえで支障にならない程度になることを指しています。

それはある程度、親しく話し合える友人がいて、仕事的なことがその人なりのペースでできることと言ってもいいでしょう。
友人と仕事というレベルの違う二つのことができる状態です。
一般的にはまず友人はできます。
これが平行(段違い平行?)の形で進んでいく先に、健康の達成があるように思います。

長期の引きこもりから対人関係ができるところ、そこから仕事につける(社会参加できる)ようになるまでの二つの過程を見ると、一般的には後者はより大きな苦労を要します。
「自分なりにできるところから進むのがよい」と述べておきます。
この過程は、本人と家族の努力だけでは達成しづらい面もあります。
公共的な支援、民間の支援それらの組み合わせが広く築かれていくなかで、より効果的な支援が生まれるでしょう。

日本社会が変革期にあるというとき、その変革の後で生まれるべきものは、このような引きこもりの人、高齢者、障害者、子どもを含むさまざまな弱い立場にある人が、安心して生活できる状態でなければならないことは疑いのないことだと思います。
引きこもりに関わって(自らが引きこもりであることも含めて)、何かを求めて動くことは、次の新しい社会をつくる、ささやかではあるが欠かせない一部になります。

以上で、引きこもりの原因と脱出方法の基本を概略的に説明しました。
引きこもりから抜け出すには、数年から、十数年に及ぶ時間が必要です。
それだけにさまざまな問題に直面し、関わっている医師やカウンセラー(相談員)の対応に迷うことも避けられません。
ここでは専門家の関わりをごく簡単に説明しました。
協力者である専門家をかえることはできても、家族をかえることはできません。
何よりも本人の生命力を引き出すことが最も重要です。
それでも長い歳月のなかで、よりよいカウンセラー(相談員)や医師や支援者と出会うことは重要です。


(1)引きこもりと不登校、ニート
(2)引きこもりのさまざまな原因・理由
(3)五感が敏感な人たち
(4)第六感としての「心の雰囲気がわかる」感性
(5)自己点検で感情を抑制していく
(6)本人の悩み・訴え・症状と対応
(7)意欲(生命力)を引きだす基本
(8)引きこもりからの回復と母親の役割
(9)反発心が自立には必要
(10)親の「あきらめ(?)」と子どもの自由への復帰
(11)親しい友人づくりと同世代復帰
(12)精神的な健康回復が先行

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