発達障害の中学生への支援状況

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広汎性発達障害と診断されている中学生の親からの相談を受けました。
小学校時代は特別支援学校でかなり丁寧な療育的な指導を受けていました。しかし中学校に進むとそれはかなり大雑把のものに変わりました。自主性という名の放置に近い感じです。
子どもは自室にこもりネットゲームに明け暮れるようになりました。
子ども自身も少し不安を感じるようになったのか、これまでは断っていた精神科を受診するようになりました。2か月ぐらいは経っているのですが精神科で行われるのは、薬の服用だけです。子どもの状態を聞きそれに沿った薬を処方するだけです。家族関係もだんだんギクシャクしてきました。

中学生ぐらいの発達障害、それを疑われる子どもへの対処のこのような現状は残念としかいいようがありません。特別支援学校中学部の体制と対応が整っていません。そこにおける療育的な指導は必要ですし、それに加えて生活指導的なこと、対人関係ができるような環境づくりを重視しなくては的確な教育環境ができているとはいえないでしょう。そこに持ってきて精神科医療の貧弱さというべきものが輪をかけています。
発達障害に関しては親向けのわかりやすい本が出ています。親が家庭内でできることはある程度わかりやすくなっています。親の会的な場所があれば親が交流を通して学ぶこともできます。私には不登校をテーマとする親の会しか関われませんがそこに参加するように案内をしました。発達障害系の親の会が普及するのを期待します。
特別支援学校中学部に関しては自治体に体制を充実するように要請することが必要です。発達障害が社会的に承認されて、幼児や小学部から少しずつ整備されてきたのでしょうが、中学部・高等部への波及はこれからという状況です。福祉的な訪問活動を自治体として行っている例を聞いたことがあります。自治体として可能な支援方法を広げる取り組みも必要のようです。
これらに匹敵するレベルの医療が立ち遅れているといえます。精神科医療については全体に悲観的です。薬しか対処方法のない医療機関がほとんどとは情けないことです。改善に向かうばかりでなく泥沼に引きずり込まれる可能性さえ指摘されているのが薬づけ医療です。医療の壁はなかなかのものですが、それでもセカンドオピニオンを求めて別の医療機関を受診するのは受信者ができることだと思います。
このほかに個別的な努力をしてほしいものが浮かんできます。考えられるのはメンタルフレンドまたは家庭教師の活用と発達障害に通じている心理カウンセラーの利用です。自治体の対応が遅れるのであれば、これらのメンタルフレンドや心理カウンセラーの活用への補助ができるように要請したいところです。
一人の発達障害の子どもの相談から、このようなことを感じました。

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