自分の話よりわかりよいまとめ

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7月21日、千葉県の「なの花会」第95回月例会で、講師として話しました「ひきこもりからの社会参加の途中」の要約が送られてきました。
私が話したことよりも、よほどわかりやすくなっていると思います。それを紹介します。

不登校情報センターの松田氏は、教育系出版社の編集者を経た後、新たに「登校拒否関係団体全国リスト」を発行する際に「不登校情報センター」を設立されました。その後、読者からの多くの相談を受け、また若者も集まってくるようになり、さまざまな活動をされるようになりました。

松田氏は活動の当初から「支援している」気がしないと言われます。それは、意識的に何かを目指そうとするのではなく、どこかに行こうとするのでもなく、若者の内から出てくる思いに添って自然な流れに任せた活動をされているからではないでしょうか。

また、ひきこもる方が家族以外の人とつながることの難しさ、家族だけの関係から社会との関係へと広がることの大切さを話されました。訪問活動、居場所はそうした一環です。
居場所では、単なる「居る場所」としてだけでなく、ウェブサイト制作、業務の手伝いなどパソコンを媒介としたさまざまな活動をしています。
パソコン以外でも、「メイクとカラーセラピー」「カフェ&スペース案内」「手紙相談」「編み物」「将棋の出前サービス」「パソコン出張修理」「英文の翻訳」「文書入力」など、ユニークな有料活動を行っています。

なかでもパソコンは今後も重要なツールとなるとみなされており、パソコンを教えたり、習ったり、パソコンスキルのみならず人間関係づくりにも大いに貢献しています。
また、パソコンの持つ特性、つまり個人が膨大な情報を得て、専門家も素人も変わらない、上下関係のない「フラット」な関係はひきこもる方の資質と親和性があると言われます。

以前行われた就職支援はうまくいかなかったとのお話もありました。対人関係が苦手な若者が働きながら社会に慣れるよう企業、飲食店、農家などに頼み、人材養成バンクに登録してもらい、多くの参加者がありました。しかし、大部分の参加が親であり、登録した若者の多くが動かず、継続できなかったそうです。
ひきこもる若者を社会の側のペースに合わせることの難しさを思わされます。つまり、ひきこもる方は、多人数を対象とした企業への就職ではなく、対個人サービス(カウンセラー、メイク・セラピー、家庭教師、整体師など)や、創作活動(ネットショップ販売)の方に適性があります。

また、今後予想される社会の変化についても興味深い展望を示されました。ひきこもりに先行したともいえる不登校の問題で、学校のシステムは変わらなくても、今現在は外側にはフリースクールや通信制高校などたくさん増えてきており、多くの不登校児童生徒が利用しています。
現在、大学を卒業後3年で半数の人が退職していますが、これは会社拒否であり、不登校と同じ状況と言えます。ひきこもり問題によっても企業社会は変わることはないでしょうが、外側に新しいソーシャルビジネス(社会企業)が生まれてくるのでは? とのお話がありました。

なの花会は実績もあり、これだけ多くの親御さんたちが集まる場であるので、何らかの集団的自立につながる事業を起こせるのではないかとのお話もあり、今私たち親ができることは何か?を考えさせられる提案がありました。(文責 S.T)

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