マッサージの心へのを働きを実験科学の研究から紹介

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以下は、ある本からの引用です。
「皮膚への刺戟による医療、例えば東洋医学における鍼灸もそうですが、マッサージの医学的効果についても、実験科学的な方法で研究が進んでいます。特にマッサージの施術は、現代医療では難治とされている疾患にも応用されています。……
子供の自閉症、多動性障害に対して、マッサージの施術がその症状を軽減させたという報告があります(Escalona A.2001.J Autism Dev Disord 31:513-6/Khilnani S.2003.
Adolescence 38:623-38)。
また思春期の攻撃的行動の抑制にも効果がありました(Diego MA.2002 Adolescence 37:
597-607)。
うつ状態の緩和、あるいはアルツハイマー病に対しては行動面での改善も報告されています(Hou WH.2010.J Clin Psychiatry 71:894-901/Rowe M.1999.J Geronol Nurs 25:22-34)。
その他、類似の報告は枚挙に暇がありません。
効果があることは確かなのですが、それらの効果のメカニズムについては完全には明らかになっていません。マッサージの施術によって交感神経系活性より副交感神経系活性が優位になるという報告はありますが(Diego MA.2009.Int J Neurosci 119:630-8)、皮膚表面への接触がどのように受容され、神経系に作用するかは、まだ不明です。」

これは傳田光洋『皮膚感覚と人間のこころ』(新潮選書、2013、110-111ページ)に紹介されていることです。皮膚感覚がこころにどれだけ影響するのかを多くの研究者の研究成果に基づいて展開しています。
私がこれまでに感じてきたいくつかのことにも直接に言及しています。
人間が体毛を消失してきたことは感覚や感情の役割を高めるのに関係していること(以前に書いたことがあります)、
皮膚は聴覚をもつのではないかということ(これは書いたことはありませんが、ある程度は確信していました)、
そのほか思いがけないことが研究され紹介されていて、この本は読みごたえがあります。

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