『ひきこもり国語辞典』は500語以上・4コマ漫画30点

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  辞典としての特色は、ひきこもり当事者との直接のかかわりによる会話や振る舞いとその説明をしています。このような会話や振る舞いとその説明が先にあって見出しを付けたものです。見出し語にそって内容を定義的に説明する国語辞典、用語辞典とは異なります。

身体的な症状、社会的な状況、心理的な気持ちが個人の状況に即して具体的に表現されます。ひきこもり全体を病気とは考えませんが、うつ症状に加え不眠症、摂食障害、アトピー性皮膚炎、過敏性大腸症候群などの症状をもつ人もいます。そういう診断名はつけていません(当事者が言うこともあります)。 このような症状、状態、気持ちが言動にどう表れるか。この辞典にはそれが表現されます。それぞれの人の状態をみる参考の1つになります。医療上の診断の参考、社会的な状態判定の参考、心理的な判断や見立ての参考になるかもしれません。それら全体を含めて一人ひとりの様子を理解していただく参考になればいいと思います。 しかしまた、ひきこもりが社会問題になる現状においては個人の問題として解消できません。その背景にある人間関係や社会のゆがみを考える素材になることも確かです。

私は監修者として、本書をまとめました。接点・関わりのあるひきこもり当事者の言動から採取しました。私の役割は相談者や支援者というよりも、居場所の設定者です。そこでのフィールドワークとしての言動の採取と理解しています。当事者のことばにある支援者やカウンセラーはほとんどの場合は監修者の私ではありません。といっても場面によっては監修者自身が、見出し語の中に姿を現わさざるを得ないこともあります。一部には監修者の訪問活動にかかわるものもあります。 最大限、ひきこもり当事者のことばにしています。会話はときとしてその場にいないと理解できないこともあるので補足をします。また一人の言動ではなく複数の人の様子を合せて表現したものもあります。そのような編集作業は入っています。 掲載している事例には、現在も進行中のもの、すでになくなっていること、一時的でときどき表れることなどが混在しています。

〔参照語〕を設定し見出し語を相互に見やすくします。参照語は同じ要因による異なる表れ方、関連を思わせる言動などを挙げました。 掲載の見出し語は500語以上、4コマ漫画は30点、挿絵多数です。 来春発行予定。

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