妄想・奇想天外がおもしろい

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 精神障害の症状が出ているという人と話していました。何か話しづらそうなので、私はL.ハーンの「梅津忠兵衛」の物語をしました。ここには再現しませんが不思議な物語です。不可解、不合理な話ですが、なぜか安心でき、勇気づけられのです。私にもその手の話を聞く機会がこれまでありました。それを伝えたのです。

年上の女性が好きになった女性から聞いたことです。相手が大きな美しいチョウに見えます。対する自分は小さな黒いクモです。そのクモは大きなチョウにあこがれますが近づき難いです。でも見ているだけで幸せ感がわいてくるといいます…。

イヤな体験をすると、それを昇華(消化)するためでしょうか、ごく自然に物語にする女性がいます。責められていた、追い込まれていた自分が、物語の中でいつの間にかヒロインに変わっていくのです。そうです。シンデレラ物語の自分版です。消えた川筋が復元するかのようだといいます…。

物語ではなく行動で示した人もいました。30代の女性と一緒に歩いていたときのことです。突然「あしたは国語のテストがある。予習しなくちゃ」といいます。中学3年の受験生になりきっています。その彼女の話しを聞きながら駅までの数百メートルを歩きました。駅の改札で「明日のテストがんばってね」と言って別れました。二重人格とか解離性なんとかでしょうが、がんばる中学生の話に違和感はありません。貴重な思い出です。

私はこのような不思議な話が好きです。ほとんど女性ですが男性もいます。妄想と確信し、恥ずかしい、変な人に見られたくないと話さない人が多いのですが、私には聞きたいものです。その妄想はどこかに存在するのです。私は唯物論者ですから、それが天国とかとらえどころのない空間にあるとは思いません。それを語る人のなかに実在するのです。責められ、虐待を受け、いじめを受けた体験をもとにしています。その体験を溶かし、再構成し、輝かせているのです。狭いスペースに閉じ込められ、強烈な圧力と高熱のもとにおかれたC(炭素)がダイヤモンドに変わるのと同じです。

L.ハーンは、日本の民間に伝わる不思議な話を再構成しました。私は妄想、奇想天外な話をそういうものできるかもしれないと…。

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