2月19日に「ひきこもりを仕事につけるリクルート活動」を紹介しました。
働く人が集まらず困っている中小企業に、どうすればひきこもり経験者が雇用でき働らけるようになるか。
その実際例を紹介したもので会報『ポラリス通信』に載せました。
「全国若者・ひきこもり協同実践交流会」の会場で、中小企業グループの役員をしている方に会うことができました。
短時間の立ち話でしたが会報『ポラリス通信』を渡し、好意的に受け取っていただけました。
共同して立役者のエンジくんの話を聞いていただく機会をつくりたいと話しました。
エンジくんには5月の「ひきこもり大学in下町」でも発表していただく予定です。
ひきこもり経験者に職へのルートと環境ができる、人手不足の企業にひきこもり経験者を受け入れる条件ができ、働く人が集まるー
このようなひきこもり経験者が働きやすい職場づくりの出発点にしたいと思います。
ブラック企業が横行する社会で別の動きをつくることにもなります。
「ひきこもり協同実践交流会」カテゴリーアーカイブ
『ひきこもり国語辞典』はひきこもりを理解するテキスト
「全国若者・ひきこもり協同実践交流会」の会場では、持ち込んだ手づくりパンフレットは50冊ぐらいが売れました。
きょう残った分が宅配便で届くので確認します。
いちばん多く買っていただいたのは『ひきこもり国語辞典』です。
ひきこもりを知る学習会のテキストにするといった人もいます。
これまでにもいましたのでどこかですでにテキストに使われているかもしれません。
「この辞書はひきこもりの理解をすすめるのに役に立つもの」とは国語辞典の“まえがき”に書いた通りですから、正攻法の利用のしかたです。
私が見聞きした「彼ら彼女らのものの感じ方、受けとめ方、理解のしかた、振る舞い、行動スタイル」を中心にまとめたもので事実に即しています。
「全国若者・ひきこもり協同実践交流会」では、学んだこと、知り合った人もいます。
これについても追って報告しましょう。
全国ひきこもり実践交流会の最終準備
明日から5日まで「第12回全国若者・ひきこもり協同実践交流会in東京」です。
昨日(2日)の夜9時に事務局より連絡が入りました。参加目標の1000人に届きそうですが…。
<参加者数は現時点で800名を超える申し込みをいただいています。当日参加を見込むと900~1000人の参加者数が予想されます。
本大会は、大会づくりにおいてもかつてない規模ですすめられてきました。そして、たくさんの方の思いやご協力が寄せられてここまできています。参加者のみなさまには日ごろからの思いをこの集会に持ち寄り存分に交流していただけるよう、受け入れ側である私たち実行委員が丁寧に運営を行っていきたいと考えています。そこで、当日の運営についてみなさまにも改めてご協力をお願いしたいと思います。
①会場運営の担当スタッフが各所に配置されていますが、行き届かないところも多々あるかと思います。駅から会場までも含めて移動の際にはみなさんがスムーズに移動できるようにご配慮をお願いします。
②また、駒沢大学にも多大なるご協力をいただいていますので、近隣への配慮および学生食堂の活用もお願いしたいところです。どうぞよろしくお願いします。
③ちなみに、会場運営を手伝っていただける方は、3/4(土)9時駒澤大学講堂前(本部)集合となります。
④そして最後の一押しです。この人が来てくれたら今後の実践を進めるための追い風になるのでは、という方にもう一度声をかけてみてください。「気になっていたんだけど参加して良いのだろうかと躊躇していた」という方もいらっしゃるようです。 >
不登校情報センターは、会場で配布する会報『ポラリス通信』を刷りまししました。
また『ひきこもり国語辞典』、『メンタルフレンド力』、『中年ひきこもり』などの手作りパンフレットも増刷し、会場での販売に備えています。
持ち運ぶのが大変ですが当日の朝9時には会場につくようにします。7時半には出発になりそうです。
教育機会確保法の状況について
間が空きましたが、「全国若者・ひきこもり協同実践交流会」の実行委員会(11月23日)の続きです。
分科会の準備状況の報告がありました。その分科会の一つ「不登校・フリースクールをめぐる行政と民間の連携」について、古庄健さんが報告しました。
国会で教育機会確保法が成立しました。この交流会に関わる団体・グループのなかには推進派、慎重審議派、断固粉砕派が相混じり、これまでも激論をしてきた法案です。
その状況における方向付けがされたと思います。古庄健さんは各地域においてフリースクール、親の会が地域協議会に参加し、教育機会確保法を地域・現場においてよいものする方向を話せる場にしたいと発言しました。
私はおそらく慎重審議派と断固粉砕派の間にいる者ですが、古庄健さんの提起には賛同します。立派な法律であっても末端地域で国民が動かなければ、形骸化します。不十分であっても地域でそれを超える動きがあれば様相を変えていけると思うからです。
時代背景は野党の共同と統一が主張されるときです。この法律で分裂や対立を持ち込んでいいことはありません。古庄健さんが提起するような団体・グループの地域ごとの協力の推進力にしたいものです。
「若者の性」分科会について
11月23日のひきこもり実践者交流会の説明会(実行委員会というよりもその案内の場)では、「若者の性」分科会について参加者から提案がありました。LGBT(性的マイノリティ)視点の他に、性産業で働くとか援助交際などの問題も取り上げてはというものです。
実行委員会を主導する事務局からの回答は、今回初めて「若者の性」分科会を設定した、次の13回以降に引き継いではどうか、というものでした。
それは無理でしょう。東京で開くから可能なテーマであってほかの県では難しいと思います。…
こう提案する人に参加してもらってこの分科会のテーマを広げるか別の分科会を設定するのがいいのではないか。それが「実行委員会に入って企画を提案して分科会を含む内容づくりに参加する」ことではないかと思います。そうでなければ実行委員ではなく、一般参加者の案内者かお手伝いになると思います。
このテーマを中心に取り組んでいるグループがあります。全国どこでもというわけにいかないのはこの取り組むグループの存在に左右されるからです。
一般参加者の案内者やお手伝いのメンバーも必要ですが、それはそれとして募集するのはいいと思います。
〔コラボ=「買われた」苦しみ 伝えたい 売買春経験の少女ら写す写真展〕
http://www.futoko.info/zzmediaw…/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%9C
「相談機関の実践分科会」はロビー企画について
丸山康彦さんが提案した「相談機関の実践(分科会)」はロビー企画になりそうです。分科会は実践の発表者、ファシリテーター、コメンテイターがセットされる体制ですが(メンバー募集中とか)、ロビー企画はそうはなりません。
ロビー企画の条件は特定の団体を宣伝する場ではありませんから、丸山康彦さんは半ば自力で、この体制を整えなくてはなりません。丸山さんだから可能でしょうが、普通はそこまではできず仲間内で体制をつくらざるを得なくなります。そうすると「特定の団体を宣伝する場」になりやすくなります。
こうなる事情はロビー企画全体に通じることではないかと思います。実行委員会に入って企画を提案して分科会を含む内容づくりに参加するという大方針が、言葉倒れになっています。途中から実行委員会に参加しても実際は分科会の設定などできません。運営上やむを得ないところもありそうですが、ならば公式分科会以外(ロビー企画)はもっとやりやすい形でもいいのではないでしょうか。
社会的弱者の問題を交流するベースづくりに前進
ある分野の県単位の取り組をするとき、東京都の場合はとても難しいという話を聞いたことがあります。生協にしても、平和運動にしても、不登校にしてもそうであったと思います。
難しくなる理由は関係する多数のグループ・団体があり、全国的なネットの中心が集まっている…ようなことを聞いたこともあります。地方の県であれば中心的なグループ・団体が動けばおおかたの方向が決まるからなのかもしれません。しかし、本当のところはもっと深い背景があるのでしょう。
そんななかで全国若者・ひきこもり協同実践交流会が都内で全国集会を開くことになりました。第12回という歴史がありますからこの積み重ねの有利な点と、もしかした制約される点もあるかもしれません。
こういうわけで来年3月の本大会に向け準備会を重ねる中心メンバーの苦労をまず評価しないわけにはいきません。日常活動と並行しながらですから…。
「ひきこもり」を中心テーマに、実践者、支援者、研究者、福祉・生活困窮にかかわる行政担当者など教育、福祉、就労などの各分野が同じテーブルに着くベースをつくりつつあります。
KHJというひきこもり家族会があり、不登校関係のフリースクールや親の会の系統があります。サポートステーションに関わるワーカーズコープがあり、当事者中心のフューチャーセッション庵の流れもあります。発達障害のグループなどもかかわり、それぞれ強弱浅深のレベルの違いはありますが、どうやらそれらに共通する土台はできつつあるかもしれません。いわば社会的弱者の問題を交流するプラットフォームです。
ここを前提に、いくつかの不備への批判的な意見や注文を述べようというわけです。また今後の展開についても少し述べようと思います。数回にわけます。
ひきこもりが生活困窮者支援に解消され霧散してしまう?
来年3月予定の全国若者・ひきこもり協同実践交流会の準備に関わってきました。途中からの参入ですからあまり強いことを言うつもりはありません。
関わるなかで「当事者や現場の実践者の視点」を取り入れようと考えました。行政的視点、研究者的視点からの協同実践交流会になるかもしれないと違和感をもったからです。
ここにきてこの違和感の中心は浮かび上がってきました。全国若者・ひきこもり協同実践交流会はひきこもりを起点に考えられてきたと思ったのが、違うかもしれません。準備の中心は生活困窮者支援の活用に傾いてはいないか。
生活困窮者支援にはひきこもりへの対応が含まれます。それは前進であり、引きこもりと周辺の社会問題を統一的に取り組むのは理想的だとも考えました。ところが運動は生活困窮者支援に重点が動き、ひきこもり当事者の感覚とは別物になっているのではないかという疑念がわいています。
「発達障害やニートや貧困や震災被害などが発生するたびにひきこもりの問題は後回しにされている」。これは以前にあるひきこもり経験者がふともらしたことばです。そんな中で生活困窮者支援法になってようやくひきこもりが対象に入りました。直接かかわるうちのひきこもりの理解とか対応も向上すると予測しました。
しかし、そう簡単ではありません。ひきこもりが生活困窮者支援のなかに取り込まれ、そこに解消され、霧散してしまう雰囲気を感じています。ひきこもり経験者がふともらしたことばはいま私の感覚です。
連帯を拒むつもりはありませんが、ひきこもり当事者の根を置いた取り組みを心がけるしかありません。本音というよりは実感です。
保健所における相談・訪問・家族会の広がり状況
不登校情報センターは数年前から、保健所などの公共機関がひきこもりにどのような対応をしているのかをアンケートの形で調査してきました。さいわいかなりの公共機関から回答をいただいています。
来年3月予定の全国若者・ひきこもり協同実践交流会には居場所、訪問、相談について可能な企画提案をしたいと考えています。その材料としてまず保健所の状況をまとめました。回答をいただいた保健所は130か所あります。
保健所は従来から精神障害への保健師の訪問を含む対応をしてきました。保健師はそのために精神保健分野の研修を行い、それが今日の精神保健福祉士の資格制度につながったと理解しています。その対応の延長がひきこもりや発達障害への保健所の対応になっているのです。…
それがひきこもりへの対応に自然につながった所もあるし、また精神障害への対応の色合いを残しているとも感じる所があります。
また精神保健福祉センターとの領域分担のしかたや、さらには発達障害者支援センタ-の設立による発達障害領域の移管により、現在は移行期のいくつかの状態が表われています。
〔保健所におけるひきこもりと発達障害への対応形態の調査〕
http://www.futoko.info/…/%E4%BF%9D%E5%81%A5%E6%89%80%E3%81%…
現場の実践者と当事者の取り組みを反映させたい
全国若者・ひきこもり協同実践交流会の準備のために忙しくしています。
私は居場所がテーマ、藤原さんは訪問活動がテーマですが、他にも声をかけていくなかでロビー部などいろいろな方面に広がります。
すでに10名ぐらいの方の声をかけています。まだ確定している話ではないですが、ネットを使う取り組みを発表できないか、悠々ホルンさんはロビーで何かできないか、引きこもりの相談窓口の人の対応のしかた(窓口相談における引きこもりへの対応?)…など。
中心は、現場の実践者と当事者で動き出している人の取り組みを反映させることです。