レポートを実践記録と対比する

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「日本発達障害ネットワーク第7回年次大会」の感想その5です。
今回も講座等の内容ではなく、発表の形式、すなわちレポートないしはパワーポイントについて考えました。
わたしは以前に教育系の出版社で編集者をしていました。
そのころよく読んだのが教育実践記録です。レポートと教育実践記録を対比してみたのです。
結論的にはそれぞれいいところがあり、とく優れたものは弱点を相応に満たすといえると思います。

レポート(およびパワーポイント)は、箇条書き的になります。要点をとらえやすくし、理知的・情報的な理解を助けます。取り組みをシステムとして理解しようとしていく傾向が出てきます。
レポートはより多くの人がまとめ、提出しやすいと思います。広がりやすいのです。
弱点は、報告を聞きながらレポートを見なくては、後で独りそれを見ても、よく知った分野でないとわかりづらいと思います。

実践記録は、取り組みをストーリー・物語にしています。場面を彷彿させ、感覚的・感情的に伝えやすくなります。事態をあまり詳しく知らなくても読みすすめるうちに理解していくことができます。
全体の様子はわかるけれども、大事な要素と付随的な要素がすぐには見分けられないことがあります。読む人により理解のしかたが違うわけで、それはそれで役立ちますが筆者のスタンスをとらえにくいことがあります。それだけに報告者の筆力が関係しますし、広がりの程度はレポートには及ばないはずです。

優れたレポートは実践記録の内容が生まれ、優れた実践記録はレポートのよさを含んでいきます。
ただ時代趨勢なのでしょうか、レポートにはお目にかかれるけれども、実践記録にお目にかかれることがほとんどありません。

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