居場所の役割と脳トレ

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自分で判断し動く(3の2)
もちろんこの「自分で判断して、動く」の程度は個人差があることです。ということは、自分で事態を判断し、自分で次に何をするのかを決めていける人もいます。そういう人は、長期の引きこもり経験者であっても相応の社会参加や就業が可能です。
居場所における人の中にいる経験、作業やゲームをする、対人関係づくりはこのような役割をするものです。その成果がどう現れるのかは、本人の持っている先天的な気質とそれまでの引きこもり生活の質に関係します。長期化し、年齢が高くなるに従い居場所の効果がなかなかでない、いっそう多くの時間を要することは否定できないにしても…。
私がこれまでに関わった人に“素っ頓狂”を自称する人がいました。前出の辞書によると頓狂とは「突然で調子はずれなことをする様子」であり、その程度が大きいときに素っ頓狂になります。この人は事態の動きに対応しているのですが、それがときどき不自然になるのです。それを自覚して自分を“素っ頓狂”と称しているのでしょう。
ですからこの人は、自分で判断しどうするのかが決められないのではありません。思考停止とは違います。ときどきその対応の調子が外れているのです。「自分で判断して、動く」ための試行運転中ともいえます。自助努力で進もうとする姿に思えます。
“素っ頓狂”を自称する人に対してだけではありません。居場所の役割はその人なりの姿かたちでこの試行運転をするエネルギーが生まれるところです。その自分なりの試みをそこにいる人の反応により確認できる場所でもあります。
この部分に対して医学・心理療法や脳神経系への化学療法があるのかもしれません。私はそれらとは別に脳トレ(脳力トレーニング)の可能性を考えます。脳力トレーニングについては詳しくは知りませんが、長期の引きこもり経験者にも有効かもしれません。成果が期待できるのであれば、社会参加につながる道がもう一つできるでしょう。

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