人の中にいられない人が難しくなる

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「中高生の不登校でいちばんの問題はどうなりますか?」との問いに、カウンセラーのMさんが「人の中にいられないことじゃないかな」と即座にこたえました。
うん、これは私も納得できます。
学習塾のZさんを含む3人で、不登校をめぐる最近の状況を話している中でのことです。
よく考えてみるに中学生・高校生の不登校の様子を直接に聞く機会が少なくなっています。
以前に関わっていた人たちは大学生になった、大学で不登校気味だ、社会人になった…ということはよく出てくるのですが、中学生・高校生の現在はあまり聞かなくなりました。
中学生・高校生の不登校の生徒は確かにいるのですが、以前に比べて深刻さが下がっている感じがします。
もちろんこういうことは比較によって深刻さを計るものではありませんが。
不登校の様子を聞いたとしても聞いている私も「何とかなる」という感じが初めからするのです。
相談に来る家族が以前とは違っているのはそこです。
Zさんは、情報としていろんなことがわかるようになったし、社会の対応もできてきているからじゃないか、といいます。
それも確かで、以前はこんなことをしているのは自分だけじゃないか、うちの子だけじゃないか、という気持ちでいたと思います。
それがこの10年、20年のなかで変わってきたのです。
そうすると今の時点で中高生の不登校でいちばんの問題はないか、というのが冒頭の質問です。
不登校というだけではなく「人の中にいられない」状態であることが、将来にわたりマイナス要因として働きそうと思えるのです。
周囲の人の影響を受けやすいにしても、ともかくは同じ場にいられる状態であれば、徐々に力もつくしエネルギーも湧いてきます。
しかし、「人の中にいられない」状態では、そういうものもなかなか出てこないのではないか。
Mさんはそういう面を感じ指摘したのです。
言われてみると納得できます。
情報センターに通所しつづけるうちに(初めのうちは人がいない時間をねらっているように思えても)、対人関係のそれぞれのハードルをわずかずつ超えてきたように思います。
その時間は個人差があるのですが、その人なりのペースで少しずつ対人接触の経験を重ねてきたのです。
そういうのがないと人との接触を避けるひきこもり状態から、ほとんど浮上してこない感じはします。
私とは接点ができても対応として難しくなります。
これまでかかわった数人を思い出しながらこれは1つの判断材料になります。

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