「何もする気がありません」という人への答え

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「何もする気がありません」「何をしていいのかわかりません」ということを聞くことが多いです。私の元にやってきてそう言っているわけですから、家でじっとしている引きこもりの人はこの状態がもっと深く徹底しているとみていいでしょう。
結局、私が不登校情報センターの居場所でしようとしてきたこと、していることはこの状態への対応策の模索になります。それについて2、3回に分けて書きます。
ところが私が何かを書くと臨場感がなく、よくわからない文章になります。もっと具体的に書くように注文を受けることは多いです。ですが今回は初めから具体的なことは意識せずに書きます。
「何もする気が出ません」という人に「不登校情報センターに通っていれば何ができるのですか」という質問を受けたのです。その人にどう答えるのか。いや長く通所してきている人はどうなのかを考えることにもなります。

1995年に不登校情報センターを始めたときは「支援する」という考えはなかったはずです。不登校や中退生を受け入れている学校や支援団体の情報紹介、そのための情報収集が中心です。それまでにも電話相談がありました。そのばあいは支援者を紹介してきたのですが、そのやり方に限界を感じていたことは確かです。よく考えればそこにも間接ながら“支援”はあったのかもしれませんが、少なくとも意識はしていませんでした。

さて質問に答えなくてはなりません。しかし、直接の結論じみたことはすぐには出てきません。さらにお待ちください。
現在の通所している当事者には情報提供・情報集めとその周辺作業の手伝いに来てもらっているのです。支援を求める人が来ても、何をしてもらうのかは決めていなくて、できそうなことがあれば来るように勧めます。来ていても何もない人もいると思います。
これが情報センターに通所してきた人へのさしあたりの答えになります。
しかし私が不登校や引きこもりの経験者に情報センターに来るように勧めたのは、彼ら彼女らがそれを求めていたからです。互いに話せる知人、友人を求めていた、それに応えようとしたのが通所者の生まれた背景事情です。

はじめは数人でしたが、徐々に増えました。そのなかでいろいろなことが発生しました。私が知っているのはいろんな事情のほんの一部に過ぎません。
相手を選ぶ基準の精密さというか好みの高さに気づいたのはかなり経ってからです。私には何もわからないうちに個人間で心理戦争が始まり、いつの間にか戦争は終わっていました。そのなかには去っていった人も多いと思います。戦った両者とも去っていったケースも多いと思います。
こういうことは新しくやって来る人の間では現在も続いているはずです。この人たちの間ではとりわけそうなりやすいことがわかります。それが対人関係のとりにくさに関係するのです。確かに不登校・引きこもりの経験者には大筋でそういう人たちが多いからです。
(その1)

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